にっき日和
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どうりで冷えるわけです。
今朝は、厚い雲の隙間から風花が舞っていました。
気のせいでしょうか・・・・
心なしか、職場での風当たりが緩んできたような気がします。
と言っても、わたしは特別何をしたわけでもないのです。
噂の真偽を説明して回るとか、
世間に対する言い訳は一切しておりません。
逆風が頭の上を通り過ぎてゆくのを、
ただじっと待ち続けていただけなのです。
悪意を伴う噂話に、
特効薬など存在しないことは知っておりましたから。
人の噂も七十五日とはよく言ったものですね。
そろそろ、この話も人々に飽られる時期がきたみたいです。
噂を言い立てる人たち、噂に踊らされる人たち・・・・
それまで楽しく雑談していた人たちまでが、
ぱったり口を利かなくなったり・・・・・
そうそう、いきなり訳のわからない批判を、
浴びせられたこともありましたっけ。
あの人たちは、いったいどんな気分で、
わたしを誹謗中傷していたのでしょう。
日々の鬱憤のはけ口を、わたしに求めていたのでしょうか?
それとも、評判の悪い社員を懲らしめる、
裁判官の気持ちにでもなっていたのでしょうか?
その彼女達が、
今では、何事もなかったかのようにわたしに接します。
わたしも、変わらぬ態度で彼女達に接しています。
そしていつものように淡々と仕事をこなしているのです。
けれど・・・・・・
悪いけど、わたしは忘れない。
たとえ人の話の端に上らなくなっても。
噂を流したのは、そこの、アナタ。
尾ひれをつけて触れ回ったのは、そこの、アナタ。
もちろん、以前と変わらず接してくれた、
アナタのことも忘れない。
びゅうびゅうと北風を切って、
車は家路を急ぎます。
「おかえり、今日は寒かったねぇ」
おうちに着けば、家族が笑顔で迎えてくれます。
もちろん、小学生じゃありませんから、
職場での出来事を、いちいち報告なんかいたしません。
けれど、いつどんなときでも、
わたしを信じ見守ってくれる、
わたしの、大切な大切な人たち。
そうして・・・・・
きょうも、一日が終わろうとしています。
ぴょん
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