にっき日和
おしながき|前よむ|次よむ
今日から、うちの会社はお盆の4連休に入ります。
例のごとく、わたしは半日休日出勤でしたけど。
とはいえ、しばらく会社とおさらばできるかと思うと、
まったく心がのびのびします。
お昼のチャイムと同時にタイムカードを押し、
楽しい気分で、ふらりとひとり、近所のラーメン屋に入りました。
すると、携帯から呼び出し音が鳴ったのです。
母からです。
わたしがお昼で帰ることを見越しているのでしょう。
粗大ゴミを市の処分場に運びたいので、一緒に来てくれとのこと。
粗大ゴミの最終処分場といえば、
うちから車で小一時間はかかる、市のはずれです。
「そんなの電話して取りに来てもらえばいいんじゃないの?」
気の短い母は、一ヶ月も待たされるのは冗談じゃないと主張します。
彼女はもともと整理整頓が嫌いなのですが、
いったん火がついたら、とことんやらないと気がすまない性質です。
わたしはしぶしぶ承知しました。
で、何を処分したいのかと思ったら・・・・・・
足踏み式のミシン・・・・でした。
たしかこれは、母が嫁入り前から使っていたという、
年季の入ったミシンです。
ざっと数えて40年以上・・・・
電動式のミシンもあるので、だいぶ前から使っていないのですが、
なんだか捨てるのも忍びない思いがして、
今日まで我が家の押入れ深く眠っていたのです。
それをなぜに今になって??
「いーのいーの、邪魔なだけだから!」
・・・・まったく、気まぐれな母親の胸中はわかりません。
わたしはついでに、使わなくなったワープロ専用機も、
処分することにいたしました。
最終処分場は、市のはずれにありました。
大きな倉庫のような建物に車ごと入ると、
係員のオジサンが二人、荷おろしを手伝ってくれます。
建物の奥には巨大な穴があいていて、
ローラーがごうごうと音をたてて、ゴミをかき混ぜています。
わたしたちが、そのダイナミックな光景にみとれていると、
オジサンたちは、えいやっ!とミシンを穴に放り投げました。
あっ、うちのミシンが・・・・・・
あんなに大きなミシンが、
あっというまに巨大な穴に吸い込まれてゆきます。
そして、ほかの粗大ゴミに紛れ、みるみる見えなくなってしまいました。
・・・・・わたしは、ちくりと胸が痛みました。
だって、40年以上も我が家にあったミシンなのに、
その末路はあまりにも呆気なかったんですもの。
まだまだ使えるミシンだったのにね。
ワープロだって、壊れてしまったわけじゃないんです。
お仕事の役に立っていた時期もあったのです。
大事に大事に使っていた時期もあったのに、
わたしは、ひどい仕打ちをしてしまったんでしょうか。
ごめんね・・・・・・・・
物って、長年使い込むとなんだか愛着がわくのです。
「もったいない」という気持ちとは、
ちょっと違うんですよね・・・・
そういえばわたしの周りには、
現役で活躍している年代物が多いです。
たとえば、今わたしが使っている木の机も、
母が子供のころから使っていた学習机ですので、
かれこれ60年近く経っているのです。
引き出しが壊れていたり、天板が傷だらけだったり。
PC用の新しい机を買おうと思ったこともありましたが、
その都度思いとどまり、いまだに使い続けております。
特別高級だったわけではありません。
買ったばかりのころは、ただの”物”でしかないけれど、
長年使い続けることに、付加価値が付くのだと思うのです。
「あ〜〜〜、これですっきりした!」
わたしの心を知ってか知らずか、母はせいせいした笑顔です。
「不用品の整理も良いけれど、
思いつきで処分して後で後悔しないようにねー」
彼女に一言、釘をさしておきました。
・・・・ああ、母の計画性のなさは、
そのままわたしが引き継いでしまったのだなと思いました。。。
( ̄ェ ̄;)
ぴょん
|