パンドラの箱
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2006年07月10日(月) ひとつだけ。

「何で結婚したの?」

簡単なようで、難しい質問だね。

そばにいたかったから。
守って欲しかったから。
タイミングが良かったから。

深く考えなかった。
見る前に飛べ。それを実践してしまったのかもしれない。


離れて暮らしているときのわがままと、毎日同じ屋根の下で暮らす上でのわがままは、同質であるはずなのに、許容される範囲は狭くなることを知らなかった。
お互いに触れる密度の濃さに、お互いを分かり合った気になって、思いやりもいつしか風化してしまった。
要求水準も引き上げられ、一緒に暮らしているのだからこれくらいは当たり前と、わがままは横暴な振る舞いに転じていき、人と人とのつながりの基本であるはずの相手の立場に立って考える、と言うことすら出来なくなってしまった。
それは結婚しているとかいないとか言う以前の問題で、何よりも大切にしなければならない最低限のルールなのに。

そばにいるからこそ。
きちんと言葉で伝えなければならないのに。
そばにいるからこそ。
お互いを思い遣って然るべきなのに。


「幸せにしてね」

そんなことを望んでした結婚がうまくいくはずもない。

幸せにしてもらうのではなく、一緒に幸せを作っていかなければならなかったのに他ならないのだから。


もしもひとつだけ、やり直せるとしたら、

「幸せになろうね」

そのひと言で始めればよかった。




こはる |MAIL

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