今、いつも音楽でお世話になっている知人の方の お母様のエッセイを本にする原稿のタイプ打ちをお手伝いしています。 85歳を越えられる方で、十年分のエッセイ教室に通いながらの 文章を、十年という機会に本にまとめられたいということでした。
その文章を読んでいると、昔のハイカラな女学生時代を 戦時中に過ごしたこと、結婚した後も夫が戦争体制下で働かざるを 得なかったこと、それに対する自分の意見をはっきり伝えていること、 主体的に生きた当時の先進的な考えを持つ女性として、 とても生き生きと心情が描かれています。
私も女学生時代、向学心に燃えて上京した日を思い出しました。 志を高く、光をともすものとなれ。 と、母校の前橋女子高の校歌にはありました。
あれから十幾年、あっという間に月日は流れ 地球の回転の速さを思わずにはいられません。
こうして一人の方の人生に向き合った時、自分の人生とも 向き合い、今までのこと、そしてあの頃の熱い思い、 年を経ても自分の思いを深め大切に生きている女性、 そんな人と出会うと勇気が出ました。
このご縁に感謝しています。
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