うちひしがれていた時に、テレビをつけると、「獣の奏者 エリン」という番組を深夜にやっていました。けっして人間に馴染まぬ野生の動物とそれに竪琴を奏でる少女エリン。緑色の目をしている、民の・・わたしが小さい頃あこがれていたもの。野生の獣の眼、そして一緒に草むらを駆ける。動物にだけわかる言葉で会話し、木々と風の声を聴く。まだ、かすかに呼んでいる、遠い声がたえてしまわぬうちに。心の琴線をたどって、また、旅に出よう。旅はいつだって、始まったばかり。