仕事でそちらへ行く用事があるので、 久しぶりに会おうかと電話したのだが、 彼女はその日は沖縄へ行くので都合が悪いという。 そうか残念と言ってはみたものの、なんだか気になって 彼女の家の近くまで行ってみた。 住所を便りに歩いていくと、 そこは古い一軒家が立ち並ぶ閑静な住宅街。 細い裏道の奥に卓球場のような感じの定食屋があり、 その二階で生活しているようだ。
都合が悪いと言われていたし、そのまま帰ろうかと 線路沿いまで戻るとなぜか彼女がボディーガードと一緒にいた。 妙に声を掛けづらくて気づかれないように後ろへ廻ったのだが あっさり見つかってしまう。 が、急いでるからごめんね、と言って小さなスーツケースを 片手に彼女は足早に踏み切りを渡って去っていった。
そのあと、定食屋へ戻って出発までの僅かな時間を使って、 彼女と多分レバニラなんかを食べて話し、 食事の後は彼女の部屋から窓を開けて風景を見た。
次に彼女の友達と言う女性がやってきて、彼女はいなくなった。 僕はしかたがないのでその友達と一緒に過ごすのだが、 何を話しても非常に扱いづらい。 路面電車の駅のようなところでさんざん立ち話したあと、 トロッコに乗って東へ向かった。 途中で大きなシールがはがれそうになって 必死にそれを押さえていると、彼女の友達は彼女になり、 僕は押さえながら苦笑いをした。
そこで目が覚めた。脈絡のなさすぎる夢。 最初の彼女が君で、その友人はなぜか柴田理恵だった。 昨日の君の日記を見てきっと嫉妬心が夢となって出てきたのだろうと 嫌な自己分析をする。
で、夢を見た後、そうだ日記に書こう、と思って忘却間近の夢の内容を 必死に脳裏に焼き付けておいたのがこれだ。
急いで支度をして表に出たら驚くほど暖かい。 春はもうそこまで来ているようだ。 いい天気だが、この春は転機も感じる。 それは君も同じなんだろう。 ただ、それは何かに追われてなったのではなく、 変わる必然があったのだと思う。
駅までの道のりの途中で桜が花を咲かせ始めていた。
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といつもはこのあたりで日記を書き終えるのだが、 なんとなく今日の出来事を。
英会話に行ってきて、例の女友達と一緒だったのだが、 レッスンが終わってホワイトデー3倍返しの話をしていると スタッフに呼び出される。 本当は4月いっぱいで英会話も辞めるつもりだったのだが、 必死の引き止め工作を食らった。 仕事とはいえ、ちょっと引くほど一生懸命なその女性スタッフは よくある宗教の勧誘のようだ。すこぶる大人の対応をして、 微笑みを絶やさずに回答を保留にしてやった。
帰りに限定復活した牛丼を、策略にまんまと乗らされて食べて帰った。 家について、ずっと気になっていた水漏れのする水道を修理しようとしたが 特別な構造らしく全く手が出ずに終わった。
なんのことは無い一日。でも二度と戻らない一日。 それを伝えるために、日記を書きつづける。 そんなのはつまらないかな。
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