まず、深呼吸して。落ち着いて。
イチ、ニ、サン、シ、 吸って、吐いて、吸って、吐いて、
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昨日の日記はちょっと表現が悪かったね。 でも僕がちょっとうっかりしていた所為で 彼女を傷つけてしまったのは確か。 でも状況は傍から見れば笑えるようなことだったんだよ。
見られてしまったのは君からの手紙やメールとかではなくて、 捨てようと思っていて放っておいたものなんだ。 それを見つけられて、 僕は説明と釈明を求められて、最後に嘘をついた。
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責任という名のもの全てがそうであるように、 誰が悪いとか誰の所為とかということは有り得無いんだ。 多かれ少なかれ、全て少しずつその責任を負う必要がある。
だから、君から貰った手紙やメールや言葉は、 勿論君のものでもあるのだけれど、同時にもう僕のものでもある。 今物理的に手元にあるものは僕が許さない限り 絶対に捨てたりすることはしないし、出来ない。
僕はね、君に逢えて本当によかったと思ってる。 その想いは変わることは無いけれど、 もしその想いを超える出来事があったら、 貰った手紙も君の体の一部も捨てることになるかもしれない。 それが無かったら、墓まで持っていくよ。 約束したように。
昨日傷ついたのは僕じゃなくて彼女なんだ。 その責任は確かに君にもあるけれど、 今何か出来る立場にいるのは僕だから、 あとは何も心配しなくていい。
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君の悪いところを発見したよ。 優しさ故に考えすぎるところ。 僕に良く似ている。
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実はさっき、かなりネガティブな方向ではあったけれど、 そのことをちょっとだけ手紙に書いたところ。 ただ、そちらの手元に行くのは早くて火曜になると思う。 理由は昨日起きた出来事が云々ではなくて、 君の欲しがってたものの新しいものがもう手に入りそうなので、 一緒に入れようと思っているから。
この前の君と同じように、いつか、という文字を手紙に書いていたので、 なんだかちょっと嬉しかった。
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二の腕に残った痕はギリギリ消えずに持っていけそうだ。 不謹慎かもしれないけれど。 その償いに、明日だけは日記は書けないと思う。
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