大学へ行ったら音楽をやろう、と漠然と思っていた。 それは、大学に受かってから、とも。
だが、一敗は覚悟していた受験戦争にまぐれで勝ってしまう。 最初に浪人しないことが決まったときの、 第一声は「ざまあみろ」だった。訳が判らない。 特に現状に不満も無く、 特に社会に反抗もせず、 特に未来に目的が無かった高校生は、 何に対してざまあみろだったのか。 今思えば、浪人してみっちり勉強すれば、 もっといい大学に入れたとも思うのだが、 その頃は良い大学に入るよりも、 早くそれなりの大学に入って「高校生を辞める」方が 僕には大事なことだった。
大学に入って最初のオリエンテーションで、 隣に座った奴に話しかけられた。 大阪から来た、という彼は、 太った見た目はそのまま関西商人だった。 こちらとしては、こいつは仲良くしておこう、と 打算が働いていたのだが 彼も遠くからやってきて不安だったのか、 程なく、良く連絡を取るようになり、 同じ授業を受け、ノートの貸し借りをし、 サークルに誘われることとなった。
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職場の後輩に久しぶりに話をしたのだが、 同じプロジェクトのときは良く話をしていたのに、 素っ気無く扱われて寂しい思いをする。 仕事の邪魔をしてはいけないか、と出張先へと向かおうとすると、 それを気にしたのか、一礼された。 職場へ友達を作りに行っているわけではないのだが、 人との距離は詰めておいたほうがいい。
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友人と議論を交えたメールのやりとりを通して、 今後の仕事、というか生き方について覚悟ができる。 覚悟ができた、とメールをすると、 2年前から言ってるじゃん。と返される。 僕がその気になるまで、彼は気長に待っていたのだ。 感謝の言葉を返信のメールに託した。
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帰宅して調子が悪かったので横になっていたら いつのまにか寝てしまったようだ。 ありえない時間に起きてしまう。
今寝てしまえば楽なんだろう。 それでも眠れない。 眠ることができない。
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