消息






2005年11月29日(火) ラベリング



 うん。昔から不思議なのは、なぜ皆、「医者の子は医者になる」とか「医者の子は頭がいい」とかおもっているのだろうってこと。医者の子はピグマリオン効果で育っているところが無きにしもあらずだ。まあでもはっきり言って関係ないよ。俺自身そうなんだが結局こうして文系に来てるわけだし。でもなんでだろうね、親と俺は全く別の個人なのにね、大人は「医者の子だから」と大目に見たり期待したり過大評価する。それが心地良かったり便利だったりしたこともあったのは事実だけれど、逆に言えばなにか下手なことをすれば「医者の子なのに」といわれるわけで。これ、きっと他の職業、たぶん国会議員とかそこらへんにもあてはまるとおもうんだ。理不尽だよね。生まれてきた家庭によって人生が左右されたりするのだもの。
 世間は他者を枠に嵌めて見たがる。何故ならそうしたほうが単純でわかりやすいから。けれど人間がわかり易いものな訳無いだろう。安易に「このひとはこうだ」なんて決めるものじゃないよ。ねえ。そして、その枠に嵌められることによって「ほんとうにそうなってしまう」ことも多いわけで。「この子は犯罪をするだろう」なんて目で視ていたら、そりゃあその子も捻くれたくもなるだろう。まったくラベリングをしないで生きる、ということはすこしむずかしいけれど、常にそれが引き起こすであろう可能性をあたまの隅にでもおいておくことが必要なのじゃないかと。おもうわけで。


 < 過去  INDEX  未来 >


かげ [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加