日本人はなぜ桜が好きなのか・・以前からよく話題に上る。 やはりそのはかなさからだろう。 はかないものに対する気持ち 懐かしさであり、悲しさであり、押さえ切れないいとしさであり、 一言で言えば愛情そのものかもしれない。 その象徴が桜。 冬の間、つぼみが固く閉ざされて過ぎ、 ふと気がつくとどうしても隠せない喜びのように木の幹までが色づいて、 遠くから見ると、樹木全体が、薄桃色に見える。 それから時間をかけて、花芽が開いてゆく。 その時期になると、人々の、移動も始まる。喜びと希望で飛び立つ人。 不安で胸がつぶれそうな人。 悲しみに暮れる人。 それぞれの旅立ちがあり、その数だけ出会いがある。 花が満開になり心は浮き立つけれど、すぐに終わってしまうことも知っている。 そのはかなさ、危うさ、脆さ、だからこそ、よりいっそういとしさが募る。 また、今年もその時期が来る。
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