ちょっと遅れたけれど、評判の高さに、やっぱり見に行く 数学だけに夢中で、まるでもてない男それなのに、なぜラッセル・クロウ? こんな気持ちもちょっぴり。 ノーベル賞の対象となった研究「ゲーム理論」は、映画を見た範囲では、残念だけど、殆ど理解できず、最後に字幕で、紹介されて、ものすごい広い範囲で、応用されるものだということだけはわかったが( 笑) 大学の寮が、一人部屋のはずなのにルームメイトが・・ この時点で、おかしいと気づくべきかも知れないが、あまりに魅力的なルームメイトで、まるで気づかず。 それから、好みから言うと、スパイのパーチャーも、いかにもという感じ。とてもよかった。 後半からの展開には、完全に引き込まれた。 毎日大学に聴講生として通うナッシュ。オフィスがいるかいと、問われて「部屋はいらない、図書室でいい。」 初めて教壇に立ったときの、横暴な態度が、私の脳裏にちらつく。 激しい狂気と、それを、抑えようとする、理性。 控えめな、控えめな演技に、クロウではなく、完全にナッシュを追っている自分に気がつく。 献身という言葉があるけれど、アリシアのそれは、愛そのもの。 「今の彼の上に、愛してくれた時の彼を見て今の私をその時の私にするの。いつもというわけには行かないけど」 (苦労があるとき、年を取った時、本当はこうありたいけど、なかなかできないな) それから40年もの間、毎日、大学の図書室に通い続けるナッシュ、ある日、一人の学生が、目をきらきらさせながら、話しかけてくる。 「ナッシュ教授ですよね」 そして、人とのかかわりが、あれほど苦手だった彼が、手に持った、サンドイッチを進め、学生と、笑顔で話し始める。 彼の周りには、アリシアや、学友など、いつでも、見守ってくれる人がいた。ノーベル賞は、数学に対してだと思うけど、もしかしたら、彼の、頑張り、決して治る見込みのない分裂症を、ここまで、しっかり付き合って飼いならしてきたその業績にも、よるのではないかと思わせた。 若き日に、クラブでペンを一人ずつ、置いていくシーンを、羨望の目で見ていたナッシュ。 そのクラブに誘われ、同じように、たくさんの人が彼にペンを差し出す。そして授賞式。 あのハンカチを愛のしるしとして、最後に鼻にもって行くナッシュ。 その何ともいえず、柔和な顔、あの激しい狂気は、もうどこにも見付からなかった。今でも、ナッシュ教授は、大学に通い続けているそうだ。 自分の心をここまで、しっかり見据えて、その意志の強さで、押さえきれない狂気までをも克服する。 ああ、ほんのちょっとでいい。私にもあればいいのだけれど。その強さが。
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