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だんご汁、すいとんとも言うけど、田舎での呼び名はだご汁
2003年01月09日(木)

だけど、田舎での本当の言い方は「つんきいだごじる」なのだ。
「つんきい」とは、「ちぎった」と言う意味。

佐賀の田舎では、ふつう「だごじる」と言えば、自分のうちで小麦粉をこねて作るいわゆる手打ちうどんなのだ。
市販のうどん玉のように細くて上品なのでなく、太くて、煮た時にごってりとなるうどんであり、昔は大勢が集まると良く母が作ってくれたものだ。
作らなくなってもう何年になるのだろう。

お正月に行った時、すいとんの方のだご汁にしようと言う事になって、
大急ぎでお昼ご飯の替りに作った。
妹は私と12歳違いなのだが、ご飯がちょっと足りない時など今でもよく作るという。
私は、結婚してから一度も作ったことがない。
それで、言われるままに野菜を刻みながら、小麦粉の練り方を見る。

母に言わせると妹は練り方が下手だそうだ。
小麦粉は少量の塩を加え、お湯で練る。
水で練ると小麦粉が固くなるから絶対にお湯で練ること。
そして、ここが肝心なのだけど、練った小麦粉がボールのふちにくっついてべたべたした仕上がりのままではいけないのだ。
ちゃんとこねた小麦粉は決してくっつかないし、綺麗なやわらかい餅状になるという。つまり、パンをこねたときのあの状態だ。
それをたくさんの野菜と鶏肉で味を出したなべの中に手で小さくちぎって次々に放り込む。
そして、お酒と、みりんと、薄口しょうゆで味を調え、少しの濃い口おしょうゆで色をつけて出来上がり。

おせちで、痛んだ胃にも、久しぶりのだご汁はとてもおいしかった。

そこで、ゆうべ、同じようにご飯が少なかったので我が家でも初挑戦をした。夫が今夜は何だと言うので、だご汁だというと、露骨にいやな顔をした。何も夕食にそんなものをしなくても・・
それを無視して、何もいわずつくった訳だけど、結果はおいしかったそうだ。

それで、私が、なぜ今まで一度も作らなかったのか、それになぜ、夫がいやな顔をしたのか・・・
気が付いたのだ。
妹は私より12歳下。つまり、時代がそれほど貧しかったわけではない。
だからその昔、彼女が食べていただご汁はおいしかったのだ。
だから今でも、抵抗なく簡単だと言う理由で作るし、子供たちも喜んで食べる。

引き換え、私の時代はどうだろう。
だご汁は貧しさを象徴する食べ物だった。
だから、結婚してから一度も作らなかったし、夫もメニューを聞いていやな顔をしたのだ。
でも、今のだご汁はおいしい。

鶏肉に、ごぼう、大根、にんじん、白菜、こんにゃくに、てんぷら、ちくわが入るのだもの、おいしくないはずがない。
それで、これからはたまにだけど、食卓に出そうな気がする。
色が真っ赤な、自家製のゆずごしょうを入れて食べると、より温まるし。




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