帯には「奇妙な石造りの家に錯綜する疑惑と不思議・・・世にも恐ろしい物語」とある。 ゴダードと見るとどうしても手を出してしまう私。 久しぶりに出かけた紀伊国屋で見つけてしまう。 弁護士の妻を転落事故で亡くしてしまい、自己を見失いそうになっているトニーは、妹夫婦の家にしばらく住むことになる。 主人公トニー(ぼく)が、亡き妻に向かって語りかける形で話は進んでいく。 夢とも現実ともつかない様な奇妙な体験をするぼく。 日々が過ぎれば過ぎるほどさまざまな絡まった糸が、これでもかこれでもかと新たな絡まりを始め、やっと中ごろになって少しずつつながりが見え始める。 ゆうれいの住む家と、ソ連のスパイ、イギリスの秘密情報部、絡まりすぎた糸が完全にほぐれるのは最後の最後。 辛い、暗い物語だけど(推理小説なのだけど、私には物語なのだ)友情がしっかり結ばれて終わったのが嬉しい。
|