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■ 人間草子
学校へ行かなかった。ゲームばかりしていた。夕方になり、やがて夜が来た。夕飯を食べた。空しい、空しい、空しい… 姉とアニメの続きを観た。人間が壊れていく。人との関係が次第に狂っていく。何が良くて何が悪いのか。権力者さえそれがわからなくなっていく。愚かな秩序で不安定な世界に不気味な平穏が保たれる。不安を掻き消そうと、恐れを払拭しようと、過去を消そうと、みんなあがく。もがく。苦しむ…。
「過去なんてなくならない…」
みんな過去から逃げたいわけじゃない。
「過去があるから今の自分がここにいる」
みんな過去を受け入れるのに必死なんだろう。それが間違った方法であったとしても…
「未来なんて必要ない。明日があれば十分だよ」
明日が怖い。明日なんて来なけりゃいい。明日はいまの僕を過去へと置き去りにする。それが嫌だ。歩みを止められない。かと言ってそのままじゃだっちにも進めない。八方塞がり。最悪の状況。僕は、本当に前向きなのか?もしかしたら後ろ向きなんじゃないんだろうか? 考える間も与えない周囲の状況、人々。支離滅裂な思考回路。混乱と喧騒。夥しいほどの人、物、情報。それに心奪われていく。
俺の問題は唯一つ。この絶望の出口へ向かって歩くしかない。 俺には今、それしかできない。
2002年05月21日(火)
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