昼間とは思えないくらい暗くなって、稲妻が光り、激しい雨が降る。閃光と間髪をおかずに、落雷の大きな音が聞こえる。私はしばし幸せな気分になる。できることなら、自宅のベッドでのんびりしていたいようなお天気だ。この雨のように激しく、彼との出来事の全てを洗い流してしまいたい。一気に降って、短い時間に通りすぎる夏の雨が好き。クーラーのきいた部屋の中で、何も考えずに過去を捨てたい。