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少年時代のコレクション 2003年01月27日(月) |
机の中を引っ掻き回していたら、 思いがけず懐かしい物が出てきました。 酒ブタ 妙な語感ですが、 決して酒臭い獣のことではありません。 一升瓶の先っちょに付いてる、アレ。 「酒蓋」ですね。 子供はなんでも集めるのが大好きですよね。 フランスの偉ーい思想家カイヨワさんは、 「遊び」を定義するために、 「競争」・「偶然」・「模擬」・「眩暈」 の4分類を著書の中で表しましたが、 僕はこれに「収集」を入れて、 5分類にしても良いんでないか、と思ったりもします。 あんまり詳しく勉強してないんで、 間違ってるかもしれませんが…(汗 ま、とにかく、 誰しも自分の幼年期のコレクションについては、 少なからず思い出があるのではないか、と思います。 今日久々に再会した「酒ブタ」も、 実は僕の少年時代の大事なコレクションの一つだったんです。 僕らが少年時代を過ごした80年代で、 代表的な少年達の宝物と言えば、 そりゃもう、 「ビックリマンシール」だったり、 「キン消し(キン肉マン消しゴム)」だったりしたわけです。 しかしですね、 これらの物品、いずれもが「商品」であり、 例え単価が安かろうが、 結局のところ、勝負の決め手は 「資本力」 なのであります。 限りあるおこずかいの中で、 「ダブリ」なんか出した日にゃー、 涙・鼻水等あらゆる体液を放出させつつ、 勝者たる「富めるお子様」の所へ楚々とにじり寄り、 「ねぇー、コレと交換してよぅ」 などと精一杯おもねるしかなかったのです。 そこには、「資本主義」という、 世界を覆うあまりに残酷な現実が展開され、 少年のピュアな心はじわじわと蝕まれていったのです。 しかししかぁーし! 「酒ブタ」は違いました。 小銭片手にお店に行ったって手に入るわけではありません。 酒屋さんに行って、 「お母さん、僕、あの『腰乃寒梅』が欲しい!」 なんて言おうもんなら、 側頭部にバチコーンと良い平手を頂いてしまいます。 そんなクソ生意気なガキは俺だって好かん! では少年達はどうやって「酒ブタ」を手に入れていたのか。 実はその入手先、 酒屋の裏・ゴミ捨て場・隣ん家のおじさんなどであり、 いずれもが不確定要素満載! ともすれば肉体的疲労と、 身の危険さえはらむこともあるのです。 そう、そこに息づくのは、 熱きトレジャーハントの精神! 欲しい物があれば、己が手で掴むのだぁぁぁっ! 少年達は鼻息も荒く町を徘徊しました。 年始の一斉ゴミだしの日なんかに、 一升瓶が山積みになっているのを見つけた日にゃ、あーた、 それこそ「宝の山発見!!」などと、 子供らしい大げささで小躍りしたもんです。 嬉しかったなぁ、ほんとに。 そのせいで学校遅刻して、 先生に出席簿でぶん殴られたこともあるもんなぁ…。 ああー、なんか思い出に浸ってたら、 随分長くなっちまいましたね。 でも実はまだもうちょい続きがあるんです。 本日はこの辺まで。続きはまた後日ー。 |