蛇腹食堂
書人*なび太

   

  




神舟五号帰還記念
2003年10月16日(木)
中国の有人宇宙船「神舟5号」が、
無事地球に帰還した。

他国のことながら実にメデタイと思う。
このニュースを耳にした時は、
思わず我がことのように感慨深いものがあった。
というのも、
十年以上前のことになるのだが、
僕は「中国」に一方的にお世話になっていたからだ。



その昔「大戦略」というゲームがあった。
(注:今もあります)
いわゆる、
「戦略級シミュレーションゲーム」という奴で、
簡単に言うなら、
現代兵器を駒代わりにした将棋のようなもの。
僕が中学の頃、
これが仲間うちでは結構遊ばれていた。
プレイヤーは各々、
アメリカやソ連(当時)などの国家を選択する。
その国家ごとに使える兵器が異なってくるわけだ。
そしてその駒となる兵器を生産しつつ、
マップ上に配置して敵と戦う。
最後まで生き残った国家のプレイヤーが勝者となる。
なんとも物騒なゲームだが、
男の子にはこういうのに燃えるタイプもいるのだ。

僕はこの国家選択で、
どういうわけか「中国」を愛用していた。
言うなれば「阪神ファン」みたいなものだ。
負けても負けても何故か離れられない魅力。

そう。中国製ユニットは弱かった。

どのくらい弱いかと言うと、
アメリカ製の最新式ユニットを倒すのに、
中国製ユニット30体は必要だった。多分。
駆逐艦1隻作って万歳三唱したところで、
港から出た瞬間に、
待ち伏せしていた敵潜水艦に魚雷1発で撃沈され、
ハラハラと涙を流した事も数知れない…。

しかし、そんな中国製品にも良い所はある。

安い。
早い。

何せ生産コストが安い。
そして生産時間が短い。
これでウマければ、
吉野家的にもオールオッケイだったのだろうが、
残念ながら、性能はマズカッタ。

時折、某お隣の国のニュース映像が流れる時に、
「人海戦術」という言葉を耳にすることがあると思う。
「力が無けりゃ数で勝負!!」
という実に理に適った戦法である(?)
「大戦略」で中国を選択した場合、
この「人海戦術」が可能になるのだ。
というか、ソレしかないのだ…。

先進国が擁する最新兵器に、
ウゾウゾワラワラと立ち向かってゆく、
超弱小ユニット群。
己の身を削って次へと継ぐ。
嗚呼、なんという悲哀!
麗しき自己犠牲の精神!


そんな健気な中国製ユニット群の中にあって、
僕が何より「中国」を愛す由縁でもあり、
「人海戦術」の根幹を成す、
キラリと輝く1ユニットがあった。

その名も
「人民兵」

他国が戦闘員を一様に「歩兵」と呼称する中、
その四千年の歴史を主張するかの如き、
確固たる自信漲る語感が素敵である。
そして他の中国製ユニットの例に漏れず、
彼らの生産コストはべらぼうに安い。
生産時間も恐ろしく短い。

これだけでも「人民兵」は十分魅力的だ。
しかし、諸君。
彼らの本当の「素敵さ」加減はこれに留まらないのだ。
それは彼らの勇姿を拝見してもらえば、一目瞭然であろう。
まずはご覧頂きたい。



実際のゲーム画面があれば一番良いのだが、
残念ながらどこをどう探しても見つからなかった。
仕方がないので、
僕の危うい記憶をなんとか形にしてみた。
よって細かい点で数々の誤描写はあろう。
しかし、これだけは間違っていないと思う。

彼らが頭に被っていたのは、
間違うこと無き、
中華鍋だった。


あの…、これ、
ソフ倫通ったんですか?


今思えば、国際問題にも発展しかねない、
凄まじい描写である。
しかし当時の僕は、
この中華鍋にシビレまくった。
想像してみてほしい。
中華鍋を被った何万人という兵隊タンが、
「アヂョー!!」と叫びながら突撃してくる光景を…。



そんな彼らも、
今や人を乗せたロケットを宇宙に飛ばす時代になった。
あと数年もすれば、
巨大人型機動兵器「先行者」も実用化されるに違いない。
中華鍋は廃止されてしまったのかもしれない。
しかし、僕らの夢は意外に身近なところで、
確実に形になりつつある。

多分。



◎注***********************
本日の日記には多分に誇張表現と、
「冗談」が散りばめられております。
これも一重にワタクシが中国を愛するが故の事です。
どうか笑って許して。ね。




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