蛇腹食堂
書人*なび太

   

  





2003年11月18日(火)
本日、初めて大手メーカーの門を潜った。

毎度毎度、
苦しい答弁を繰り返すうちに、
少しは面の皮が厚くなったか。
見込みなはいが、
収穫はあったような気がする。

何より、
自分がいかに人生舐めきっていたか、
あらためて実感できた。
もう逃げ場はない。
自分で逃げ場を潰してきたのだから、
仕方ない。



今日もまた、面接帰りに映画館へ。

横浜相鉄ムービルでは、
『キル・ビル』はまだ土・日のみの上映らしい。
他に「これが見たいっ!」というのは無かったが、
このまま帰るのも癪なので、
『ティアーズ・オブ・ザ・サン』を見る。

『マトリックス・レボリューション』よりは、
考えさせられるところの多い映画だった。

が、
映画の最後に現れるテロップ。

『「正しい者」が行動を怠る時、
 それは悪しき者の勝利に繋がる』

確かそんな内容だったと思う。
すぐにブッ○ュのチンパン面が浮かんできた。
これは国策映画か何かか、そう疑いたくなった。
悪い話ではなかったが、
最後のこのテロップで一気に興が醒めた。

一見すると、兵士と戦争難民の心の葛藤を通して、
戦争という舞台の悲惨さを訴えるような面をしている。
しかし、僕には、
ブルース・ウィリス演じる大尉は、
アメリカ人の代弁者でしかないように見えた。
この映画における兵隊達の行動は、
ひたすらアメリカ人の良心を訴え、最後には、
「アメリカ人のした事は正しいのである」
という論理に辿りついてるようにすら思える。
非常にムナクソ悪い。
しかも、「この時期に」だ。

戦争や虐殺がなぜ起きるのか、
掘り下げもせず、またその努力もしないで、
表層の事象だけを取り上げ、
お手軽なヒーローを仕立て上げる。
そして、最後は爽やかな勝利。
そんな陳腐なカタルシス、
いい加減「いかがなものか」と思う。

都合の悪い事から目を逸らすのではなく、
しっかりと向き合い今後に活かす。
そういう強さも必要なんではなかろうか。
いや、俺自身もな。




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