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彩度の低い映画でした 2003年11月23日(日) |
最近どうも妙に映画づいているが、 今日はWOWOWで放映されていた、 「ブラックホーク・ダウン」を観ることができた。 つっても吹き替えだったのがちと残念。 ここのところ、 「スターリングラード」 「ウィンド・トーカーズ」 「ティアーズ・イン・ザ・サン」 と、戦場を舞台にした映画を続けて観てきたが、 この3作に比べると、 「ブラックホーク・ダウン」は、 遥かに娯楽色が薄い。 その分、「戦争」という物に対して、 シビアに取り組んでいるイメージが強く、 非常に乾いた印象を受ける。 ここのところは、 人によって好き嫌いがはっきり分かれるところだろうが、 個人的には好感が持てた。 ただ、一人のアメリカ人兵士の「死」と、 バタバタと殺されていくソマリア民兵の命に、 全くもって等価が与えられているように見えないのは、 「映画」としてのギリギリの演出だろうか。 一部の指導者が持つ思惑はともかく、 実際に現場で戦闘を行う兵士が、 何故素直に命令に従い命を危険に晒すことができるのか、 非常に考えさせられた。 つい最近、 「何のために闘うのか、それを探しに行こう!」 とかいう虫酸が走るような台詞を吐いた、 どっおぉぉうしようもない駄作アニメがあったが、 そんな理由で戦地に赴く兵隊たんがいるのなら、 是非とも一度お会いしてそのおおらかな心に触れてみたい。 案外大した理由もなく戦場に送られ、 故人の感傷など差し挟む余地もなく、 思ったよりも簡単に殺される。 戦場とはそのぐらいドライな物じゃなかろうか。 「ブラックホーク・ダウン」は、 そういった戦場の乾いた空気を、 映像的に上手く表現できている作品のように感じた。 |