翠の日記

2004年01月04日(日) 辿り着く先は

 ありがたくもなく、押し付けられるように「それ」は私の手に収まり、
 かくして、私は長い道のりを走らねばならず、服を着替え、靴を履き替え、
 延々と走り続けた先に石畳の丘を見渡せば、その一角に自分の名を見つけ、
 そうだ、ここは私の墓なのだ。
 私は死んだのだと、理解するのであった。


 二日に見た夢よりも、かなり淡々とした夢のエンディングでした。

 ところで、よく(?)ファンタジー系のストーリーで自分の「真の名」を知られると逆らえなくなるという設定がありますが、そんな夢を見たことがあります。
 18年も前にもかかわらず、今でも強烈に覚えているのは、やっぱりストーリー性が高かったからでしょうか。

 隠れ里で修行中の少女と二人の少年は、自由を求めて里を抜け出し、都会でなんでも屋まがいのことをして新生活を始めます。
 しかし、すぐに追っ手が来て戦うことになります。
「今戻れば許してやる」
という言葉に従うはずもなく、少年たち(一応実力は里でもトップクラス)は戦い続けるのですが、何故かどう見ても劣勢の追っ手に、余裕があります。
 少女は不安になり、「知っているのに、思い出せないことがある」のだと、二人を説得しようとしますが、二人は聞かず、そして、突然倒れて絶命してしまいます。
 怖くなった少女は追っ手を振り切り、(一応追っ手に従い帰るとは言わない)里のある場所に逃げ込みますが、その場所で少女を待っていたのは、少年の名の書かれた板を噛み砕いた二匹の狛犬だったのでした。
 
 この板がチョコレートのようにどろっと溶け出していて、それを炎のように燃え上がる鬣をした狛犬が、美味しそうにガツガツと食べているわけです。
 今思い出しても、なかなか迫力のある面白い夢だったなと思います。

 新年早々の日記が曇りがちに感じますが、狛犬ってことで、新年っぽくないですかね? ダメか?


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