2011年03月05日(土) |
『TRAVELING』 |
赤坂の劇場なので、てっきり赤坂駅近辺の一連の施設を思い浮かべていたら、まったく違う場所で、事前にちゃんと調べて良かったと心からほっとしました。 でも、ネットで確認した時には、駅から近くでホテルの中だからと油断してたら、迷ってしまって…初めての場所はやっぱり地図が必要です。
内容は、若年性認知症を患う妻の笑顔を取り戻すため、幸せな時に訪れたリゾートホテルを再び訪れた夫とその弟が、どういうわけか未来と過去を行き来できるようになって、過去を変えて、未来を変えることができるのか!という感じです。
舞台のセットはホテルの1室とエレベーターまでの通路、ダストシュートの入り口のみ。 兄弟の部屋は4階、と5階でエレベーターの表示で2部屋を転換して、さらに、過去(認知症発症時と幸せMAX時)の6部屋分をやりくりしてて、今はいつ!?というタイムラグが面白かった。 タイムスリップの設定が、「窓から飛び降りると、過去のクロゼットに出て、戻るときにはダストシュートに飛び込む」というもので、 部屋にはドアの他に、窓、クロゼット、トイレ、バスルームの扉があるんですが、その扉を巡って、ホテルの従業員や弟の友人、はてはちょっと過去の自分たちやらが入り乱れて楽しかったです。 本当にどの扉もフル活用! 時間は短かったんですが、とても見応えのある楽しい舞台でした。
話の終盤、「え!本当はそうだったの?」っていうどんでん返しと、ラストの妻の一言がとても良くて、後味もすっきりしてて再演するならぜひ観に行きたい。
ところで、この舞台を観終わって真っ先に思い出したのが、『ボーイング・ボーイング』の舞台。扉の演出とコメディ加減がとても似ていて、もう観られないと思うと残念で仕方ない。 思い出の美化も相まって、私の中のコメディでは一番の作品なのに〜。
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