やや思いつきに近いのですが 富士山に挑みました 2〜3日前に決めたことです 最初は頂上を目指す勢いでした 先週経験したばかりの兄に いろいろ聞くと 靴やリュックはちゃんとしたものの方が 楽だといわれました そんな資金はないわよね と・・・いろいろ考えて 8合目を目指す事に! 7合目までは なにも持たずに わりと軽い気持ちで登っています そのときの経験を生かして 8合目なら 頑張れる自信もあり・・・・
富士山はとにかく寒いので 長袖と着替えをたくさん持って ネットで調べてみたら 雨具や靴下着替えとある中に 「おやつ」と書いてあり そこに力を入れてみました!? おやつ・・・ 富士登山は大変です 辛いです 厳しいのです そこで・・・おやつです おやつを持って出かけることなど めったにない私にとって 実はすごく嬉しい「持ち物」です お天気は上々 冷たく乾燥した風が吹いています 登山には最適です 富士山て 溶岩でできているので 他の山とは違い しっかりとした足場ではなく カラカラコロコロとした ちいさな溶岩が 一歩一歩にまとわりつき 力を入れて踏みしめると ガラガラっとくずれてきます 一歩進んでも 半歩は引き戻される こんなに歩きにくい山ってあるでしょうか・・・・ 登りにくい上に 下ってくる登山者の ザザーザザーっと滑り降りるホコリと その都度崩れてくる溶岩に じっと待たなくてはなりません 6合目までは 頑張った後に小屋が見えたという感じ 7合目からは 下から見えるのです 「あ・・・あそこだね」 目標が見えて 励みになりますが そんな思いで歩き出すと 登っても登っても 「そこ」にたどりつかないのです 遠近法でしょうか・・・ 今日の雲海は素晴らしかったです 雲の上を歩いてしまいたいくらいです 溶岩だらけの歩く道に飽きると 振り返って雲の絨毯を眺め・・・ ・・・そして 目的地を見つめ・・・ 7合目は新と旧の二つがあり 8合目かと喜び辿り着いた時はショックでした さらに8合目へ・・・ 登山者は 国際色豊かで 自分の国の国旗を掲げて歩く人もいました 滑ってしりもちをつくと すっと手を出して助けてくれたり 「大丈夫ですか?」と 習いたてらしき日本語で 気遣ってくれます みんなこの山に興味を持ち 挑む者 ここにいる間は心ひとつです 8合目についたときはホッとしました 目標達成したからです あとひとつ進めるかも・・・ 一瞬よぎりましたが・・・すぐ消えてしまいました 8合目からの眺めは 雲海に立ったかのように 一面 雲 雲 雲・・・・ 輪郭がはっきりとしたもくもくの雲です
登りにとても時間がかかったので 急いで下りました あと少しというところで まるで舞台のドライアイスのように あっという間に霧が立ち込め これまたあっという間に 自分の周り以外 真っ白に包み込んでしまったのです 霧で服が濡れて 髪からは雫が落ちるほどに はやいな・・・・ とおもうかおもわないかのうちに ザーっと雨が降り始めたのです ここまで下りたところでよかった・・・・ ずぶぬれは免れました
マイカー規制のため 30分ほどバスに揺られます それが 行きは準備のため 帰りは疲れをとるために とてもいい時間となったのです 心配していたほどの疲れもなく シャワーを浴びて 心地よい疲れを感じています
頂上まで登るのは 何年先でしょう・・・
雲海に 身を投じたく 振り向けば 我が小ささを 富士は教える
とにかく素晴らしい雲海でした 本当にあの上は歩けないのでしょうか・・・・ そんな思いに駆り立てられました 雲海を目下に臨み 富士を仰いだら おおきな自然の中の こんなにもちいさな自分が 一生懸命うごめいているではありませんか・・・ 寡黙なる 富士に掴まり 哀願す 我が生き方の 道導けと
山登りは・・・哲学でしょうか・・・ 自分と向き合う いい機会でした 滑りそうになり 岩に掴まったら 「どう生きればいいの?」 富士に聞いてみたくなったのです
地の怒り 名ごりを残す 岩々に 思いもつかぬ 富士の生い立ち
溶岩が数えきれない人に踏まれ のんびりと砕かれていく 世界からの挑戦者を招く富士山 今日のこの富士も こうなった時は 怒りのように 火を吹き放ったことでしょう 様々な形と色の溶岩を手にとり とろけた溶岩がそのまま固まった物もあり 当時を想像し 今私が手にしている不思議さに 心が騒いだのでした
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