くるくるくろりくくろにくる
いんでっくす|ふるいの|あたらしいの
久しぶりに泣くほど感動した。 これが大げさではなく、本当に涙が出てしまったんだよ。
悲しい話には弱い奴なのだが、今回読んでいた本はそのての話ではなかっただけに作者(ケン・グリムウッド)の力量に本気で参った。 近来希に見る作家だなぁ。いや本当に。 発表されたのが1986年なので、16年も知らずにいたことが悔やまれる。 出だしはSF小説だもんで軽い気持ちで読んでいただけに、後半から終盤への流れに巻き込まれていく自分に驚いた驚いた。(当初は話のオチをどう付けるのかだけに注目していたのだが、そのうちそんなことはどうでもよくなっていった)
のこり20ページぐらいで電車が終点に着いてしまい、家に帰るのももどかしく、そのまま駅上の居酒屋に入り飯食いながら一気に最後まで読み通してしまった。
そこで、涙出ちゃったからまいっちゃったのよ。
しばらくは呆然。
誰でも考える人生やり直しプランをあそこまで深い物語にするなんて、確かに北村薫がこのテーマではもう書けないと言った意味が判りました。(って北村氏は「リセット」を書いておりますが)
北村氏の「ターン」「スキップ」をかるーく読んだあとに同じく時間旅行テーマの話だと紹介文を読んでかるーい気持ちで購入しただけに、この読後感は想像を越えていたな。
そのうち誰かが映画化しそうだ。しかもトム・ハンクスあたりが主役でやりそうで嫌なんだけど。
私がプロデューサーならトビー・マクガイアにやらせたいな。
でも、未だに手付かずってことは誰も興味が無いってことなのかな。
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