迷い心


2004年05月13日(木) しとしと

湿った空気の中を
底の擦り減った靴を鳴らし歩く

服越しに僅かに感じる雨滴と
唇を湿らす冷たさ

強くなってきた雨脚は
服を濡らし始め
綿の生地に音を立てて吸い込まれる

落ちてきた髪が視界を邪魔し
鞄を持っていない手でただ上にかき上げる

体は濡れていき
体温も奪われていくが

嫌いではない

雨は等しく降り続ける


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仁 [MAIL] [My追加]