あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 2002年11月09日(土)


寂しさをわざわざ確認しにゆく。
馬鹿だと思う。
そんな感情には蓋をして、隠しておいたほうが良い。


魂の一番深いところには、寂しさがあるのだと言った人がいる。
自由であると言う事は、孤独であるという事だ。
その孤独を抜け出すために必要なのは、「自分」という個に固執する意識を捨てることだ、とも。
しかしどうだろう。
心の底から幸福で、しかし孤独ではない、そんな存在の形などあるのだろうか。
そんなもの、無いと思う。
個であることを放棄した状態、粘菌のような集合体の一部分である事が、幸せだとはとうてい思えない。
貴方の全てが私の全てであり、私の全てが貴方の全てである状態?
──すなわち、貴方と言葉を交わす必要が、全くない状態という事?
ごめん、私にはわからない。
そこにある幸せは。






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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe