あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 2002年12月01日(日)

まみれて、泣く
握りしめたまま、開きもせずに

夕暮れの重さが
日に日にまして
ふりかえる事
もう
やめようかと思う
閉じてしまえば
見えないし

雨、雪、それから降ってくる

ふってくる、君の。

ひらいて、その指を
蕾んだままでは
握りつぶして
しまう、よ、だから

だから


  雪

    かなしみ

        降ってきて

   君の声

まみれて、泣いても
それでも
聞こえてしまう

ゆびさき、暖かかった
少しだけ



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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe