あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 無題。 2003年01月28日(火)


過去を無かったことにはできない。
それは、誰かと記憶が共有されているから。
その共有する相手を消して、開放されたいと、そう願うことがある。
リセット、全てを消して、全部を忘れて、歩き出したい。

語る人間は、騙る人間だと想う。
過去に起きた事件を、誰からも納得の行く言葉で切りぬくことは
不可能に近いのだから。
でも、その重さを、切り捨てられた側の視点の持ち主のことを、
どうか忘れないで、と。
君に願う。
騙られた君の偶像に、君自身が惑わされないように、と。
それは、語る側に立つ君の、背負う頚木だ。




  




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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe