あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 (断片)ひの、のこる 2003年02月13日(木)


ひそめて、夜の話をしよう

私たちの瞼は閉じられたままで
輝きも温もりも暗闇すらも
薄い皮膚の上にあった
ぬるんだ水ごしに
知っていた
いつか出会うことを

指を開いては伸ばし
伸ばしては握り締めて
数え切れぬ望みを、ひとつひとつ

届くだろう、きっと届くだろう
暖かな声の降ってくる
その
みなもとに、いつか
信じていた

名残は瞼の上に
閉じれば現れるひかり、ここに



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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe