デコラのひとりごと。
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2002年07月09日(火) 雨上がりの夕暮れに。

先日、携帯電話が壊れてしまった。
で、昨日機種変更してきたわけなんだけど。
1万3千円。痛い。これはイタイ。
携帯なんてタダでいいくらいの認識でいた私。
ポイント使って、一番安くてコレ。
・・・ボーナス月でよかった。不幸中の幸い。
がしかし、高いだけあって機能は素晴らしい。
Jフォンのカメラ付きなんだけどね。
前のもカメラ付いてたけど、こんなに画像綺麗じゃなかった!!
それに気づいた瞬間から、たちまちゴキゲン♪
会社で自慢しまくりー。頼まれてもないのに写真撮りまくりー。

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帰り道。雨上がり。
ふと見上げた空がとても綺麗だったのでパチリ。青空に段々雲。
駅の人ごみをメールするフリしてパチリ。忙しなく行き交う人々の足元。
バスの中。一番後ろに座って、これまたメールするフリして
窓の外の風景をカメラの画面を通して見ていた。
車をパチリ。横断歩道をパチリ。
雨上がりの夏空って。しかも夕暮れの夏空って。
なんて素敵なんだろうと思いながら。

そうして私は見つけてしまった。
向こうの空に燃えるような夕焼けを。
・・・こんなに素晴らしい夕焼けを見たのはすごく久し振りかもしれない。
もっと、ちゃんと、じっくりと!!
そう思ったのに、バスから降りた私は愕然とした。
その街は、細い道が入り組んでいるうえにマンションやビルが多く
そこから見上げた空は、とても狭いのだ。
それでもどうしても諦めきれなくて、
夕焼けの見える場所を探し、私は自転車で走りまわった。
走っても走っても、切りとられた空にはオレンジ色のはしっこしか見えない。
そうしている間にも、空はどんどん紺色にのみこまれてゆく。
もう間に合わないよ・・・。そう思って諦めようとしたその時、
私は古いマンションの入り口を見つけた。・・・オートロックじゃない。
少し勇気がいったけど、「えい」とエレベーターに飛び乗った。
ゆっくりと8階まで登ってゆくその間、ずっとドキドキしていた。
途中で誰かが乗ってきたらどうしよう。不審がられたらどうしよう。
夕焼けは、まだ空に残ってるだろうか???

最上階につくと、目に飛び込んだのは顔なじみの街の見慣れない風景。
いつもは見上げるビルのてっぺん。
夜はもう始まっていて、あちらこちらに白い光が灯る。
見渡すと、遠い遠い空に夕焼けの終わり。
この街の空だって、それでもやっぱり広いのだ。当たり前のことだけど。

空と街と終わりかけの夕焼けと。
パチリとシャッターを押して、エレベーターを降りました。
いつもの場所から見上げた空は、やっぱり狭くて、すっかり暗くて。
それでも私はなんとなく、満たされた気持ちで。
夜風に吹かれて、自転車に乗りました。










decora