デコラのひとりごと。
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2002年07月21日(日) お祭り。

今日は小倉祇園太鼓。というお祭りがあるらしく、
小倉の友人からお呼びがかかった。
小倉に遊びに行く時、私は決まって出掛ける直前まで
ダラダラとしてしまい、結局新幹線に飛び乗る、、という
お金の無駄遣いをしてしまうので、今回は友人から
「新幹線には乗るな」という釘さしのお言葉があり、
ちゃんと時刻表で時間を調べ早めに家を出て快速電車に乗った。
ちなみに新幹線だと、博多−小倉間15分。快速だと1時間チョイ。

お祭り、ということで私はお気に入りの
白地に紺と朱色の和風な花柄の入ったスカートをはいて出掛けた。
それだけでも、なんとなく嬉しい気分。
九州地方は梅雨明けしたと、出る前に観たTVで言っていた。
外は暑く、空も雲も陽射しも、夏本番の色。

小倉駅前はすごい人。
あちこちから祭り囃子の太鼓の音が聞こえる。
私たちはまず、友人オススメのトンカツ屋さんで夕食をとり、
それから商店街を通ってゆくいろんな団体の山車や太鼓の演技を見物した。
「小倉名物太鼓の祇園 太鼓打出せ元気だせ あっやっさやれ やれやれー」
と囃しながら山車をひく人々も太鼓を叩く人も
みんなハイテンションで、すっごくすっごく楽しそう!!
観ているだけでも、すごくワクワクした気分になれた。
太鼓を叩く姿はみんなとてもカッコ良く、男の人はもちろん、女の人も
おっとこまえ〜ッて感じ。
「かっこいい!!」「楽しそうだね!!」
そんな自分たちの声はどこか遠くに聞こえて、
耳元には常に太鼓の音が響いていた。
こんなに「お祭り」らしいお祭りは初めてだと思った。

途中、どうしてもビールが飲みたくなったので、露店で生ビールを買い、
友人とふたり、夕暮れの川辺に座り込んだ。
本当はお祭りに誘ったのは口実で、彼女が私に逢いたがっていたことは
なんとなく知っていた。
賑やかな祭りの音をBGMに、私たちはいろんな話をした。
まだまだなんでもできるような気もするし、
もうなんにもできないような気もする。
私たちは、そんな微妙な年頃だった。
仕事に対して、会社に対して、恋人に対して、親に対して、未来の自分に対して。
いろんな想いを抱えていた。
つれづれなく私たちは、いろんな話をした。
答えは見つからない。それでもやっぱり、前に進むしかない。
向かい風は強くなるばかりだけど。
そうして私たちは喋り疲れて、甘いものが食べたくなる。
そういうところが、まだ可愛いお年頃(?)

楽しい時間は過ぎるのが早く、帰る時間になってしまった。
9時半を過ぎた頃だったけれど、祭りの賑わいは未だ冷める気配はなかった。
もっとこの空気の中に居たかったけれど、明日は月曜。仕方がない。
改札で私を見送る友人は、少しだけ心細そうだったけれど、
それでも笑顔で手を振った。
頑張ろうね。頑張ろう。いろいろあるけど、負けてらんない。


見上げた空にはお月さま。祭り囃子が夜空に響く。





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