デコラのひとりごと。
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目が覚めると昼前で、体調は悪かった。空は曇り。 今日は一日ボケラーと過ごすか、と思っていると 唐突に「パソコン貸して」と、彼女。 見ると、遊園地までの電車賃と入場料を調べている。 「いや、昨日からちゃんと考えてたんだけどね」と彼女は言った。 こういうところがニクいのだ。 私は驚いて、それから嬉しくて嬉しくて、 正直言うと、やっぱり体調は悪かったけれど、こっそり薬を飲んだ。
遊園地に着く頃には2時も過ぎていたので、 私たちはポイント責めでいくことにした。もちろん絶叫マシーンのね。 彼女は「絶叫マシーンは得意ではないけど、好きだ」と ワケのわからないことを言う。「試練を乗り越えた」気分になるらしい。 「あんたMやろ」と私は笑った。
スピードと回転と急降下と。 私たちは次々と「試練」を乗り越えた。 面白かったものは、続けて2回乗ったりした。 移動の際にはポテトやクレープも忘れずに食べた(笑) 遊園地は久々だったけれど、以前に乗って「大したことない」 と思っていたアトラクションが全然大したことがあって、 もうトシかな・・・と、なんとなく思ってしまった。 そうそう。ホントに。前はゲラゲラ笑いながら乗ってたもん。 今回、声を失う場面が多かった。
ぐるぐると回りながら、ぼんやりと曇った空を見た。 空を飛ぶ感覚。空から落ちる感覚。 落ちる瞬間に見たのはメリーゴーラウンド。 すぐにまた飛び立つ。 心を無にして、世界がまわるのを見ていた。 私が欲しかったのは、こういう瞬間。 なにも考えない瞬間。
decora
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