洗濯屋のおばちゃんに教わる正しい答 - 2002年08月29日(木) ドトールもないこの町に来て早2年と半年。 月日の経つのは早い。 私には子供がいないので、このマンションの 他の住人と知り合いになることもなく、 だから、当然友達もいない。 まさか、友達欲しさに無理矢理朝起きて、 隣りの公園で子供を遊ばせるママさん達の輪の中に ど〜〜もど〜〜〜もど〜〜〜〜〜〜も!!なんて 真打ちの落語家じゃぁあるまいし、いきなり入って ゆくわけにもいかない。 だが敢えて一人知り合いを挙げてみろ!と言われたら、 思い当たるのはただ一人、洗濯屋のおばちゃんである。 そして私は、そのおばさんから先日、旦那の容姿に 関する正しい答を有り難くも頂戴した。 それは私が新潟に帰ってる間に彼が出していた 背広をイヤイヤ引き取りに行った時のことであった。 キキーっといつものようにキレのあるブレーキさばきで 自転車を洗濯屋の前に止め、中に入ろうとすると、 私を見つけたおばちゃんが、蟹のように両手で Vサインをしながら、しかも左右に振りながら 私をお出迎え。 私が不在の間に一段とテンションが上がった人に変身してる。 帰りたくなるところをグッとこらえて、ガラガラと ガラスの扉を開け、一歩足を踏み入れた途端・・・・ 「まぁ〜〜!あなたの旦那さんってスッゴク格好いいのね〜〜」 とどっから声出してんだい!?というほど、噴火寸前。 この暑さで幻覚でもみたんじゃぁなかろうかと思ったが、 そこは、ホレ!この人しか知り合いもいないわけだし、 とりあえず「そうですかぁ〜〜。」なんて交わしてみる。 「そうよ〜〜、ハンサムで、色が黒くって、 がっしりしてて〜。ナニ?スポーツマン?何やってんの?」 誉め殺しの上に質問攻め。 「あ〜〜、サ〜フィンやってんですよ〜。」 と言うと、 「あらまぁ〜〜〜〜、そ〜〜なの!ど〜〜りでね〜〜 で、何?あなたも??」 私のこの白ブタのような外見を見て、どーしてその質問 なのだ?それに、男の趣味にいちいち付き合わない 「可愛げのまったくない女」というのが私のウリ。 その後もおばちゃんはキレイに仕上がった 背広を袋に入れながら、格好いいを連発。 あんまり言われるので 「いやぁ〜〜、私の実家ではゴリラ呼ばわりなんですよ〜!」 といってみた。 旦那は目がパッチリしていて目立つ顔ではあるが、ゴツイ 作りと迫力で実家での彼のあだ名は「ゴリラのゴリちゃん」 これで、おばちゃんも少しトーンダウンするに違いない・・・ 等と思ったのもつかの間、おばちゃんは 「まぁ〜〜〜、ゴジラ〜!私ゴジラだ〜〜いすき!」 と完全に聞き間違い。 (いやだネ〜、なに言ってんの、ゴジラじゃなくてゴ・リ・ラ!) しかし「私ね〜〜、ゴジラのぬいぐるみも持ってんの!」 なんて、おばちゃんとても楽しそう。そんなに喜ばれては この際「間違えてます!ゴリラです!」と言うのも野暮。 それに、”ごつい”というカテゴリーでは妙に一致してる。 ともすれば、そっちの方が正解なような気さえするではないか。 (じゃあ、正解〜〜〜!) そう結論づけた私はイヤイヤしたお使いで 「実は旦那がゴジラ似だった」という正しい答を胸に 店を後にしたのだった。 さっそく実家に電話してあげよう。 おしまい ...
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