台所のすみっちょ...風子

 

 

シマウマ - 2004年07月02日(金)

「いや〜、俺もそろそろ”しげる”から脱出しないとやばいなぁ〜」

と、旦那が言ったのは日曜日のことだった。

3ヶ月も美容院に行ってなかった彼の髪は伸び放題。

そこに色黒の濃い顔があいまって、確かに歌手の松崎しげる

にそっくりだ。

これ以上髪を放置して、松崎しげる本人をも越える

「超松崎」になることを、さすがに彼も恐れたに違いない。



早速、その日のうちにカットしてきた彼。

出来上がりはかなり短くなり、爽やかな印象。

だが、切った分だけ襟足の方の白髪が目立つ。

今までは、長い毛に隠れて、根元のそれが分からなかったのだ。


そこで、夜、メンズ用の白髪染めで染めてあげることにした。

かなり凄かったので、みっちり、たっぷりと薬剤をつけ、あとは

シャワーを浴び、若返った彼と対面できるはずだったのだが、

私は知らなかった。メンズタイプの放置時間が5分と説明書に書いてあったのを。

いつも私が使うのは15分ぐらいだから、旦那が「5分ぐらいでいいんだよね?」

と言ったのを「いや、15分っしょ!」と無理矢理、そのままの状態にさせて

しまったのだ。


シャワーを浴びて部屋に戻って来た彼は明らかに焦っていた。

「ね〜ね〜、どうしよう〜。首も染まっちゃった〜」

そう言って、私に襟足を見せる。

確かに、放置しすぎたせいで、薬剤の垂れた形そのまま、

まだらに首が染まっていた。


「どうしよう、肌が荒れちゃうかな〜、体の中にまで入らないかなぁ・・」

と不安そうな彼の独り言を聞きながら、

シマウマみたいだ・・・、と私が思っていたことは内緒である。


おしまい。


...




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