台所のすみっちょ...風子

 

 

略奪。 - 2004年09月03日(金)

親というのはありがたい・・と私は毎年思っていた。

そう、実家に戻り部屋に入った途端、私はいつも感嘆の声を上げる。

応接間の廊下のところに、一升瓶の出汁醤油だとか

みりんだとか、東京ではあまり出回ってない、亀田製菓のせんべい、

ボトルコーヒー、果てはトイレクイックル詰め替え用まで、

ありとあらゆる食料品と日用品が置いてあるのだ。

みんな母が「持って帰りなさい」と買ってくれたもの。

おまけに買い置きしておいた、カレーのルーや缶詰、冷凍庫にある

鮭とかうなぎなんかもくれたりする。


無償の愛とはこういうことを言うのだろう。

だから、それを無条件で受けるのが私の親孝行だと思ってた。


だが、この夏、一足先に車で東京に戻った旦那に、

それらを持って帰ってもらった私は、いざ、この部屋に戻って来て、

台所が山のような新潟の荷物で埋まっているのを見た瞬間、

自分は親孝行者などではなく、、、、

善良な老人から物を略奪する「おいはぎ」ではないか・・?と思った。



ちなみに私は両親から「あの子が帰った後は草木も残らない・・」と

言われている。


おしまい。



...




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