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天才 - 2004年12月07日(火) 先週の木曜日、友人Mちゃんとマチス展を観にいった。 マチスは前にも観たことがあるのだが、 それもすでに十数年前のことだ。 今までいろんな展覧会に何十回と行ったが、 今回、私はこのマチス展で初めて「音声ガイド」なるものを借りた。 手の平サイズよりやや大きいカセットのようなもので、 「音声ガイドあり」という表示の作品はそれで聞くことができる。 展覧会にはその都度コンセプトがある。 同じ画家のものでも、何をテーマにするかによって、作品の並べ方、見せ方 がぜんぜん違う。 どうやら、今展覧会はマチスの「製作の様子」に焦点を当てたようで、 作品が出来上がるまでの行程を順を追って記録した写真などが数多く見られた。 「この写真はマチスの個展会場に作品とともに、展示されたものです。 マチスは自分の作品が簡単に描かれている、というふうに思われるのを 避けたかったのです」 音声ガイドがそう説明する。 確かにマチスの絵はパッと見、単純でベタ塗りが多い。 写真はひと作品につき6枚ぐらいあり、塗りなおしたり、潰したり、 形を変え直したりと、完成までの大変な様子が充分伝わってくる。 つまりマチスは対外的、例えば評論家とか客とかに、 「実は俺って頑張りやなんだぜ!」 と分かってもらいたかったのだ。 同じ音声ガイドを聞いていたMちゃんが小声で私に言う。 「意外と”気にしい”な人なんだね」 その時、天才がちょっぴり身近に思えた。 おしまい。 ...
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