2002年07月26日(金) 日本人 こんな僻地で 恥さらし
毎日、自分で作ったサンドイッチをお昼ごはんのために持って行きます。
今日もいつものように、お昼にサンドイッチを食べたのですが、
「う〜ん、なんだか日本の懐かしい味するぅ〜」
なんて美味しく食べていました。
あれ、えっと、なんで日本の懐かしい味がするんだろ?
不思議に思ったので、中を調べてみることに。
え〜っと、どうやらキュウリが腐っている模様。
懐かしく感じたのは、きゅうりのヌカ漬けの味がしたから。
実は、今日のサンドイッチは今朝じゃなくて、
昨日の朝作ったんだよね〜。
昨日は昼休みネットに熱中しすぎて、お昼ご飯をすっぽかしたから、
そのまま持って帰って、冷蔵庫にしまって、
今日はそれを持って来たんだった。
あは。やっぱ腐ってたか。
美味しいので、そのまま続行。
今も無事なので、たぶんこれからも無事。
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今日の午前中、いつものように日本語のレッスンをしていると、
受付のキャス(♀)が私に用があると言って入ってきました。
見ると、キャスの後ろに懐かしい物体が。日本のおっさん。
「授業を見たいらしいから見せてあげてくれる?」
と怪訝そうに言うキャス。
そのK林と名のるおっさんは、小学校のすぐ近くのハイスクールに、
日本の高校生の引率で、2週間来ているらしい。
それで、生徒が授業中なので、暇つぶしに近くを散策しているうちに、
うちの小学校を見つけ、授業を見せてもらおうと受付に申し出たらしい。
でも、キャスにはそんな事情を何も伝えず、
ひたすら、「授業が見たい」「授業が見たい」と主張したので、
キャスは困ってしまい、私のところに連れてきたという。
そりゃ、あんた、
いきなり小学校の受付に異国の薄汚いおっさんが入ってきて、
「授業を見たい」なんて言ったら、誰でも警戒しますわな。
それは、どっからどう見ても変質者の行動ですわな。
私はてっきり、そのおっさんが、
くたびれた紺のスーツを着て、汚いグレーのよれよれコートをはおり、
全身からタバコが素と思われる異臭を放ち、土色の顔に濁った目、
なにやら紙類がわんさか入ったビニールのくたくたのカバンを持つといういでたちで、
二言目には「それはすばらしい!」とか「親御さんも楽しみだ」と
私の話の内容と関係ない意味不明な相槌をうつので、
何かのセールスかと思いました。
おっさんが、かばんをゴソゴソするたびに、
お、とうとう出るか、パンフレット? 申込書? とワクワクしていました。
このおっさんには不思議な口癖があります。
これは私が今まで聞いたことがない珍しい一品です。
「博多の高校生を連れてきたんですよ。いや、全国規模なんですがね」
「工業高校なんでよ。いや、全国規模なんですがね」
何が言いたいんですか。何かの自慢ですか。
「いや」というのは、どこにつながっているんですか。
さあ、みなさんご一緒に。
「いや、全国規模なんですがね」
なんかこれ、私の中で流行る予感。
今年の流行語大賞はこれでいきます。
おっさんは、臭い息でひたすら私に質問し、
P&P夫妻のようになんの予告も断りもなく写真を撮っていました。
今ヘレン先生の代わりに来ているラス先生は、
若くてきれいでセクシーなのですが、
さっそく、おっさんは鼻の下を伸ばして、写真を一緒に撮っていました。
もちろん撮ったのは私ですが。
帰り際に、
「子どもたちに、『きみかわいいね』って言いたいんだけど、
なんて言ったらいい?」
なんて、惜しげもなく変質者ぶりを発揮する、K林氏。
「You are cute. とかでいいんじゃないですか?
でも、言わない方がいいと思いますよ」
と親切な私は助言してあげました。私ってばホント親切。
この話はここまででは終わらないのです。
今日は金曜日なので、
午後いつものようにハイスクールに手伝いに行きました。
そう、あのおっさんが引率している高校生が通う学校です。
帰りに、正門付近でおっさんに遭遇。とりあえず、会釈。
そして、世にも下品な女登場。
その女は、到底高校生には見えないので(30過ぎくらいだと思う)、
引率の先生か旅行代理店の人かなにかだと思うのですが、
赤いニットに真っ赤な口紅という今時珍しい下品ないでたちで、
チョコレートのようなものを奥歯でかじり、口を開けて噛みながら、
「なに? 知り合い? 日本人? なんでここにいんの?」
とのたもうた。
「近くの小学校で日本語教師のアシスタントをやってます」
と私が言うと、
「なにそれ。どこで見つけたの? 私もやろうかなぁ〜」
と。
私も27年間、たくさんの女性を見てきましたが、
こんな下品で失礼で緊張感のない人、初めて見ました。
おっさんといい、真っ赤な女といい、
日本の恥さらしはもう止めてください。ホント。
寒村の住人にとって、日本人に会う機会はそうそうないので、
あなたたちを見て、日本のイメージが決まったらどうしてくれるんですか。
広大なオーストラリアの大地にまったく似つかわしくない
くたびれたスーツの日本のおっさんが、別れ際に一言、
「いやぁ、あなたの将来が楽しみだなぁ。これも何かのご縁。
メールで連絡取り合いましょう」
(゚д゚)ハァ?
つづく。
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