2002年08月31日(土)  日本人 ああ責任の 日本人



1週間前に草むしりをしたときに、
右手の人差し指に薔薇のトゲがささったんですが、
中にふっといトゲが残ったまま、
表の傷口が治ってしまいました。

患部は少しだけ盛り上がっていて、
押さえると痛いし、
押さえなくてもなんか違和感があるんですが、
このまま放置するとどうなるか観察します。

誰ですか、「心臓まで行っちゃうよぉ〜」とか
子どもじみた泣きごとを言ってるのは。(私の彼ですが)
とにかくふっといので、心配ご無用です。

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日本人はべらぼうに責任感が強い人種だと思いませんか。

こんなに人の意向に沿おうとする性格の持ち主は、
地球広しと言えども、日本人の他にいないでしょう。
少なくとも私は他に思いつきません。

さすが調和を愛する国民です。


今朝、起きてシャワーを浴びた後に、
リビングでゆっくりコーヒーを飲んで土曜の午前を楽しんでいると、
ホストファザーが来て、

「今日なんか予定ある? お願いがあるんだけど」

と話しかけてきました。
私が、特にこれといった予定はないと答えると、
ホストファザーは私の顔色をうかがいつつ、こうのたまったのでした。

「家の外の窓枠全部にペンキ塗ってくれないかなぁ」


 …………
 ………………

え〜っと……。
なんかよく聴き取れなかったみたいなんですが、なんとおっしゃいました?

「窓枠にペンキ……」(←ホストファザー)

オージーの男が自分で家をリフォームするのは知っていますが、
え〜っと、私「全てがカネで解決できる極東の国」から来た、
軟弱モノの日本人ですよ?
そんなこと未だかつて経験したことないですよ?
私は一向に構わないんですが、私なんかに頼んじゃっていいんですか?
大事なおうちが子どものおもちゃみたいになっちゃいますよ?

そんな疑問で頭がいっぱいの私に、
ペンキ塗りのための道具一式を手渡すホストファザー。

あなた勇気ありますね。


一度何かを頼まれたら、
完璧に仕上げなくちゃ気がすまない生粋日本人の私は、
濡れた布で全ての窓枠のホコリを拭き取り、
1ミリのくるいもなく慎重にマスキングテープを貼り、
窓を開けたり閉めたりしながら、
途中、エレンの凄まじい妨害にもめげず、
言われた通り「できる限り薄く」窓枠にペンキを塗りました。

5時間後、家中の全ての窓枠を塗り終えたころ、
その出来栄えに、ホストファザーが目を丸くしたことは
言うまでもありません。
初心者の仕事ではない、と。


今日は1日ホストマザーが書斎にこもって仕事をしていたので、
私の仕事はそれだけに止まらず、
ペンキ塗りの合間にホットサンドの昼食を作り家族全員に振る舞い、
ペンキ塗りの後は、洗濯物を取り込んでたたみ、
昨日約束していたので、日本のカレーとサラダを夕飯に作り、
夕飯を作っている間にエレン(4歳)の遊び相手になり、
夕食が終わると後片付けをし、キッチンを磨きました。


どうですか。
これが週70ドル(4,900円)のホームステイの実情です。

あなたが気が利く人ならそれだけ、仕事は増えます。
無限ループ。


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ちなみに、日本のカレーは、
シチューみたいで西洋人には大好評なの知っていますか?

簡単なのに、ホストファミリーを喜ばせられるなんて、
こんな便利なものありません。

ホームステイ中、または、これからするという方はお試しください。
あなたの株が上がること間違いなし。
(↑この考え方がまさに日本人的)


つづく。


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