2002年09月09日(月)  カレーにも 名前を名乗る 権利あり



なんで日本のカレーの名前は、ただ「カレー」なんですか。


ほら、タイ料理のカレーは、
「グリーンカレー」だの「レッドカレー」だの
色で識別する大変分かりやすい名前があるじゃないですか。

インド料理のカレーは、
「マドラスカレー」とか「ボンベイカレー」とか、
地名から名前がつけられていたりします。

(もちろんこの両国のカレーの名前は、
 西洋人向けにつけられた名前であって、
 タイ人やインド人は別の名前で呼んでいると思います)

カレーの国ではない西洋でさえ、
「カリードビーフ」とか「カリードチキン」とか、
使う材料で名前を分けていたりするわけです。


日本の場合、

「今日のカレーはなあに?」

と聞かれたら、

「今日はク◇レカレーよ」

などと商品名で答えるしかありません。

中身が野菜だけだろうが、シーフードでリッチに仕上げようが、
日本人にとって、それは「カレー」でしかありません。

関西のカレーも九州のカレーも、「カレー」は「カレー」です。

ラーメンはあんなにたくさんのネーミングを欲しいままにしているのに、
ラーメンと同じくらいしっかりと日本に根付いているカレーは、
「カレー」という名前しか得ていないのです。



なんで私がこんなことで殺気立ってるかと言えば、
こっちに来て、日本のカレーに特別な英語名が必要だと
ひしひしと感じるからです。


例えば、

「日本料理作りたいんだけど、簡単で美味しいの何か紹介して」

と言われたとき、
私はカレーが最適だなと思うわけですよ。
日本料理の生臭さが思った以上に苦手な西洋人でも、
カレーならOKでしょうし、作るのもいたって簡単です。
それで、

「カレーかな」

と答えると、

「ん? 何カレー?」

「……ジャ、ジャパニーズカレー……」

「オッケー。ジャパニーズカレーだね。
 さっそく材料をマーケットで探してみるよ」

「……え〜っと、ジャパニーズカレーじゃ見つからないと思うけど」

「じゃ、何カレー?(イライラ)」

「……売ってるのはク◇レカレーかもしれないし、ボ△カレーかもしれない」

「何それ。どういう意味?」

「え〜っと…え〜っと…。とにかくパッケージにCurryって書いてあって、
 日本語が書いてあるやつを買えば大丈夫だと思う…」


という曖昧なアドバイスをするしかありません。


日本のカレーは世界のどこのカレーとも少し違った、
独自路線を行ってると思います。
そして、どこに出しても恥ずかしいくない立派なメインディッシュです。
特別な英語名があってもいいと思いませんか。

日本のカレーに特別な名前がないからこそ、
今まで世界の食卓で陽の目を見なかったんじゃないかと思います。
いや、絶対そうに違いありません。


これから、海外に輸出される可能性のあるカレーのパッケージには、
すべて、「Japanese Curry」という大きな冠をつけることに今決定しました。
これさえ守って頂ければ、あとはどんな商品名を日本語で書いてもいいことにします。

Japanese Curry ク◇レカレー」
Japanese Curry ボ△カレー」
Japanese Curry カレーの王子様」
Japanese Curry カレーマ○シェ」

「Curry」と「カレー」がかぶらないように、
日本名に「カレー」とつけない方が無難です。

参考:Lee 



もしかして、私がカレーファンなのバレちゃったかしら。


つづく。


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