ヤマダの日記
ヤマダ



 星降る夜に君にふれれば 5-1

■ 第5夜(1/3) ■

 昨日の夜の出来事から、何となくよそよそしくなってしまった。もうすぐ家へ帰る日が来る。すでに半分は過ぎてしまったから。リーマスが相変わらずあれこれと世話を灼いてくれるから、ここでの生活で『不便』とか、『嫌だ』と思った事はない。けれども、手持ち無沙汰のままにリーマスに寄り掛かってしまっているのが何か嫌だった。
 夕暮れ時というのに空は曇ったまま。まるで自分の心情を表して入るような気がして大きくため息をついた。
 「リーマス、オレも何か手伝うよ。」
 「いいよ。シリウスは座ってて?」
 「…だって…」
 ニコニコと笑いながら椅子を勧めてくれるのは有り難いが、こう何もしないで人にやらせてばかりいると言うのは苦手でたまらない。
 「いいから!何か手伝わせろ!」
 む〜っとした顔でリーマスに言いつのると、苦笑しながら『じゃあ…』と仕事を分けてもらった。じゃがいもの皮剥きだった。
 それでも何かする事が出来て嬉しさに張り切ってしまった。…自慢ではないが、料理なんてした事はない。やはり家は名家だから、父親からはそんな事よりも別の事を仕込まれた。…以外とこういうの好きなのにな。
 自分では次男だから家とは関係ないし…とか思っているけれど、なかなかそうはいかないらしい。キライではないけれど、ホグワーツを卒業したら密かに一人立ちしたいと思っている。…現実化はしそうにもないけれど。
 ふと、横でオイスターを開いているリーマスをみると、何か悪戦苦闘していて。ああ、殻だから無理矢理すると、飛び散るぞ?と見ていると、案の定すごい事になった。
 「リーマス〜。」
 「ごめん…」
 汁が飛び散ってリーマスのシャツを汚した。
 「貸してみろよ。…良い事思い付いた。」
 他の無事なオイスターを取り出して、先端部分に引っ掛けて軽く押す。てこの原理と同じだ。とたんにパカンと割れる。
 「…上手だね。」
 「へへ〜。結構うまいもんだろ?」
 何となく得意げになって、そのまま全てのオイスターを開けた。今日の夕食はオイスターと小エビのレモンソース和えとラ−ヴァブレッド、それにプディングだ。
 「さて、どんどんやろうか!」
 俄然やる気になって来た自分に、リーマスが苦笑しながら歩調をあわせる。
 「シェフ・シリウス、お願いしますね。」
 「まかせなさ〜い。」
 なかなか愉しい共同作業が始まった。





 
 そんな夕食も終わった後、後片付けも終わってゆっくりとチェスをした。やはりアレも魔法だから…と、普通のモノを使っている。イマイチ迫力にかけるが、まぁ、イイか…と始めてみた。
 実はリーマスはチェスが得意だ。結構ゲームは好きみたいで、オレはいつも負けてしまう。むむむ。そう来たか!
 次第に煮詰まってくるが、それでもリーマスは依然涼しい顔のままだった。
 『こいつ…いま絶対『素』だな!?』
 その様子にリーマスの本性を見た気がして、何となく気後れした。ううん。リーマスを怒らすのは控えよう。
 「チェックメイト!」
 あああ〜。やっぱりやられてしまった。これでもう5回目だ。いい加減諦めようかなぁ…と思いはじめてきた。
 「もう止める?」
 「うううう〜。何か気に喰わないけど仕方ない。何度やっても勝てないって分かったからもう良いよ!」
 にっこり微笑むから、ついつい拗ねた言い方になってしまった。なんか子供みたいでヤだな。
 「それじゃ今日はここまでにしようか。」
 「ああ。明日はどうするんだ?」

 そう言うと、リーマスは釣りにでもいこうか…という。この辺りはディー川の近くだから清流にいる魚が捕れるらしい。
 『まぁ、今日は曇りだっかたら、明日晴れたら…』と言われたが、それでも釣りなんて久々だからすごく愉しみで。

 ああ、早く明日にならないかな…

 こんなふうに考えながら眠るのは本当に久しぶりだった。







 TO BE NEXT ! 









■すごく長くなるので、3回に分けます。いや、ここから佳境です。実は。そろそろ夏休みも終わる頃なので、ちゃっちゃか更新しないと!!(苦笑) 
いや、なんか『ボクの夏休み』化しているような気が…。(汗)
■本当にイギリス行きたくて仕方がありません。(本気)一応まぁ義務教育プラス数年で英語やって来た訳ですから『行っちまえば何とかなるさ!』精神満々なのですが、時間がありません。(くそう。)行くなら2〜3ヶ月は行きたいしね〜。そのために、最近は本買いまくりです。(苦笑)仕事上の情報源を駆使して、ひたすらイギリス関係を集めています。もともとケルト文化が大好きで、集めていたのでちょっと量が…。…もう一つ本箱買おう。 
まぁ、学生の間にちょっと無理してでも行ってこようと思います。生リ−シリに耽って来ます。(それは妄想過ぎ!!笑)
■今日は車の掃除をガシガシしていたので、ちょっとお疲れ気味です。ふふふ。あたしの車!!走行距離を見たら40,000キロを優に超えていて、『ああ、よく文句も言わずに…』と思わず涙してしまいました。だから名前はワトソンです。ほら、シャーロック・ホームズにこき使われているのに、文句を言わない辺りがそっくり!!…って、いたわってあげなさいよ!ヤマダさん。(一応マメに点検していますし、オイルもマメに変えてますよ〜)車種はトヨタの『コロナ・プレミオ』です。ええ、立派にオヤジ車です!!(爆笑)しかも木目調!!本気でオヤジ臭い趣味です。でも好きなのう!!(もしかして…のろけ!!?)松本ナンバーのコロナ・プレミオを見かけたら優しくしてやって下さいね〜。(オイオイ…汗)
■一応明日あたり『GRETEFUL!』の表紙をアップできるかも知れません。まぁ、イベントの合否結果もそろそろ頂けるようなので、具合がイイかも知れません。ちなみにイベント落ちしていたら次は冬コミです〜。オフラインは手が空いた時しか参加できないので…。(残念)
■それでは、明日の晩も「星降る〜」です〜。

2002年08月28日(水)
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