ミドルエイジのビジネスマン
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薄曇りの日曜日に、階下からお友達と遊ぶ子供のはしゃいだ声が聞こえる。
家庭菜園にはいちごが熟し、庭にバラが咲いて、おそらく開くのは最後になるであろう下の子供のお誕生会に母親が思いを込めて「11」と描いたケーキを作る。
卓球の部活から、必要もないのに走って帰ってきた長男は母親と短い勉強をこなし、夜にはもっと勉強すると空約束をして、また卓球をするため今度は市の公共施設に向かう。
父親はコースに出る予定もないゴルフの練習のついでに、カエルがかすかに鳴き始め、遠くで白いサギが音もなく歩き回る田んぼの景色を眺めに行く。昼には採れすぎた絹さやで自分のために味噌汁を作り、夕方には体のためにちょっとだけ泳ぐ。
ずっと続けば幸せと言えるだろう。 求め続けた暮らしかといえば、そうとは言えない。 幸せだろうと思い、あるがままを受け入れる。
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