ディリー?闇鍋アラカルト
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2003年02月27日(木) 青米のおどちゃ・・・2

これはきのうの続き。
実際の所、彼は貧乏なんだけど、普通の貧乏とは多少違う。
多分借金はないだろうと思われる。
収入はかなり低い。でも、健康に生きているし、いつもにこにこしている。
自分の家を持ち、畑も少しはあるみたいだ。僕は行った事がないので分からないけど。
収入というのは、山に行ってアケビを取ってきたり、じぶんの家の木に成った林檎を売ってたりする。
その林檎が非常に小さい。肥料をやっていないと思う。農薬もかけてないだろう。
売値は非常に安い。市価の3分の1程度。本人曰く「おれは卸屋だからね。」
安いから、持って来た物はすぐ売れる。
すぐ売れるに関わらず、買う人は内心彼を馬鹿にしている事も多い。彼の奇妙な?生き方を理解出来ない為だ。
その当時スーパーマーケットの新開店の手伝いをしていた兄が、チラシを各戸配布した時に、真っ暗で電灯もつけてないおうちがあって、「すごいなあ」と思ったら、それが彼のうちだったのだそうだ。
彼には息子たちもいて「一緒に暮らそう」と言われたらしいが、世話にはなりたくないようだ。
青米50円ほど買えばそれで3日は暮らせる計算になる。
節約という意識はないような気がする。
ただ、余計な事を一切やらないとでもいうような意識だろうか。
それでいて、彼の表情は明るい。

彼の生き方は未だに僕の心に残っている。


いなっち |MAILHomePage

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