ディリー?闇鍋アラカルト
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石鹸を作り始めてから最高の石鹸を作ってみようという野心にも似た思いがあった。 実際に廃油に尿素を加えた石鹸で「最高に贅沢な石鹸(オイルミックスが売られていて¥2500)」と比べても劣らないという評価を貰ったので安上がりで高性能石鹸というのは難しくないと思っていた。 肌への適性◎の脂肪酸はオレイン酸・リノール酸・リノレン酸・パルミトレイン酸の内、オレイン酸・リノール酸はサラダ油やキャノーラ油にも多く含まれるので勿論安上がりだ。しかし、リノール酸では軟らかい石鹸になってしまう。それでも、尿素含有の石鹸は少し硬くなるので、硬くする為の油の割合は少し減らせる。 ククイナッツ油を20%加えた石鹸はこの上ないという程の使い心地と書いてた本が有るのでククイナッツ油も買ったけど、これはリノレン酸効果のように思える。それだったら、シソ油・荏胡麻油の方が安いし、リノレン酸の含有%はククイナッツ油の倍程もある。荏胡麻を摺って入れるという手もある。それならもっと安くなる。 荏胡麻を摺って入れた石鹸はPさんにあげた。しかし、Pさんには合わなかった。それでもPさんのお母さんには最高の讃辞を貰った。やはり最高の讃辞を得られたのだけれど、アレルギーの問題が残った。 どんなに微量でも、蛋白質を含むものは全て、どんなものでもアレルギー原になり得るので、どのように体や肌に良い効果を与えるものでもアレルギーとして感作されてしまえばそれは使えなくなってしまう。 つまり、全ての人にとっての最高石鹸は不可能なのだ。 竹炭を入れハーブを入れ尿素を入れ・・出来る限り肌に良い影響を与えるオプションを加え・・肌への適性◎の脂肪酸を出来るだけ多くなるようにデザインしたとしても、尿素が合わない人もハーブが合わない人も米糠が合わない人も大豆が合わない人もいるわけだから、入れれば入れる程合わない人の数も増えるという事になる。 個人にとっての最高の石鹸は有り得るけれど、全ての人にとっての最高の石鹸は有り得ない・・・
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