みかんの日記
みかん



 知らない街

扉が開くと
そこには私が知らない父の姿があった。

胡散臭げに布団から起き上がり沈黙が。



部屋の隅には男の子が2人。
自分より年上の五歳くらいの子と
同い年くらいの子。
鉄腕アトムの絵本を見せてくれる。


一緒に遊んでいいの…?

ただならぬ雰囲気。


知らない女性は泣き崩れる母を冷たく見つめ


気が付けば知らない街を母と2人で歩いていた。


知らない街は知らないままがよかった。

それは私にとっても
母にとっても。

子供心に
これは大変な1日だったのだと言わなくても解っていた。



私が見た修羅場。



2010年05月16日(日)
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