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2003年05月30日(金) ありがとうファミコン、さようなら

まだ作ってたの?っていうのが先に出ると思うけど、日本の時代を創った、いや、足りないな、俺ら20代〜10代のアイデンティティの核を担ってると断言できるファミコンとスーパーファミコンが9月末で生産中止になります。

任天堂、頑張ったなー。ていうか採算取れたんだろうか。ハードがあってもソフトが新作出てないじゃん。レコードプレイヤーを買う人の感覚なんかな。そういや、最近ファミコンソフトの中古を売ってる店も見かけるからね。

ファミコンが初めて世に出たのは1983年。日本が爆発的な成長を続けるその右肩上がりの時代、夢のような創造性のあるソフトを従えて、国民総ゲーマーと言ってもいい驚異的なセールスを打ち立てていく。目が悪くなる、勉強をしなくなる、徹夜ゲーマー続出なんかの問題を抱えながらも、面白いものは面白い、いろんな人たちを巻き込んで、テレビ画面一つに様々な物語を込めたファミコンはノーベル賞級の発明だろう。

スーパーマリオ、ドラゴンクエスト、ファイナルファンタジー、ファミリースタジアム……、一つ一つをプレイした記憶の中に、当時の自分の姿が甦る。まさに大人になっていく過程の中にファミコンがあったな。それはプレイ時間の長短を問わず、みんなそうなんじゃないだろうか。今、iアプリなんかをやっていると、非常に懐かしい思いに浸れるね。たとえそれがファミコンからの移植じゃなくても、そのチープさ加減が。

ファミコンの現在までの累計販売数は、海外を含めて6200万台。スーパーファミコンは4900万台だ。去年ファミコンは新品で6万台売れたらしい。すごいな。

今のゲームは、もうほとんど「現実(リアル)」を目の前に供給してくれるけれど、ファミコンの方が創造的だったのは、みんな気付いていると思う。だって、あの「足りなさ」の中に、自分の物語と想像力を込めることができたのがファミコンだから。


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