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万景峰号

2003年08月26日(火)



7ヶ月ぶりに新潟港に万景峰号が入港し、予定よりかなり遅れて先程出航した。
この入港に賛否両論あるのは当然のことだろう。
拉致被害者のこと、この船が今まで果たしてきた役割を考えると私も入港には反対。
でも、万景峰号を通じて北朝鮮に住む親族・親戚に生活物資を届けている人たちがいる事、この船が唯一のパイプだという事を思う時、「簡単に反対と言えるのか」という一抹の疑問が生じる。

確かに日本人拉致被害者やその家族が人生を狂わされ、未だに解決せずに苦しんでいる事は、紛れもない事実である。
しかし、日露戦争が始まると朝鮮半島にも大軍を送り、1910年の「日韓併合」により35年に渡って、日本は朝鮮半島を植民地化し、第二次世界大戦中は、朝鮮語を禁止し創氏改名を押し付け、強制連行によって日本で扱き使い、朝鮮人にも徴兵令を実施させた。
この間、1923年の関東大震災の混乱の中で、朝鮮人暴動のデマが流れ、多数の朝鮮人が殺された。
これも、紛れもない歴史の事実である。
結局何時の世も国家間の争いに巻き込まれ、苦しんできたのは両国民だったのではないだろうか。

朝鮮人が日本人を毛嫌いするように、日本人も朝鮮人対して偏見を持っているのではないか?
もし隣人が「朝鮮人」だとわかった時、何のこだわりも持たないでいられるだろうか?
私の古くからの友人の中には「朝鮮人」というだけで、謂れもない差別を受けてきた人間もいる。
自分達の祖先が強制連行によって、心ならずも日本に連れてこられ、自分が好むと好まざるとに関係になく朝鮮人として日本で生まれ日本で育っただけなのに。。。
北朝鮮を「地上の楽園」と信じて渡った(帰っていった)在日朝鮮人も日本国内での差別から逃れたかったに違いない。

長い年月に渡って(無意識のうちに)作られてしまった両国民の冷たい壁を取り壊せる日は、何時訪れるのだろう。

それにしても自国の国民が決して裕福ではないというのに、あの将軍さまの大きなお腹・・・見ているだけで、腹がたってくる。
それでも未だに「将軍さま」って言っている国民が哀れ。
そりゃー、心ある人は「おかしい」って思っているのだろうけど、そんな事口に出していったら、命が幾つあっても足りない。
それは、米英の連合軍に勝てないだろうってわかっていても人前では言えなかった
戦争末期の日本と同じ。
イタリア・ドイツ・日本は敗戦によって、国民は独裁者から自由を得たが、北朝鮮の「将軍さま」という独裁者を排除出来るのは・・・

過去の歴史において、独裁者は必ず滅びているのだが・・・。

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