久しぶりの日記。今日はちょっとある男の人のことを書こうと思う。 職場の先輩であたしの指導係。あきらさん。
とても言葉が巧みな人で。 とてもスキンシップが多い人で。 たぶん一般的に見れば。軽い人なんやと思う。
でも仕事に対する姿勢はすごく熱心で。 常にいろんなことを調べてて。あたしに教えてくれて。 マジメな面もいっぱい見られて。ひそかに尊敬させられた。
新しい環境の中で。ちょっと疲れ気味なときに。 あきらさんはあたしの1番そばで。優しいことをいっぱい言ってくれた。
今日はどうやった?明日はいけそうか? 分からんことあるか?心配なことあるか?
仕事が終わったら必ず聞いてくれたし。 勤務が重ならないときは。いつもメールをくれた。 ほんまに気にかけてくれてるのが分かった。
お前ができんかったとしたら。それは俺の教え方が悪いからや。 だからお前は何も気にせんでええ。最初やからできんのは当たり前や。 完璧なんか目指さんでええ。お前はよくやってる。俺が知ってる。 他の人にちょっとぐらい怒られてもへこまんでええ。大丈夫や。
しんどいときにこんなことを言われたら。多少なりとも揺れるもんじゃないやろうか。 分かりやすいその励ましに。あたしはいつも救われてた。
そしていつの間にか。忙しくてあたしの相手をあんまりしてくれへんそうるより。 身近で相談に乗ってくれるあきらさんを。あたしは頼るようになってた。 実際。院生のそうるにあたしの悩みは通じてへんときもあったし。 疲れすぎてるあたしは。説明するのが面倒に感じることもあった。 ちょっと言葉が足りんかった気もする。努力が欠けてた気もする。 何がどこでどうなったんか。今となってはよく分からんかったりもする。
そうると違って。おしゃべりなあきらさん。 そうると違って。表情がクルクル変わるあきらさん。
ウォッカが好きなそうると。ジンが好きなあきらさん。 バイクが好きなそうると。車が好きなあきらさん。 ブランド嫌いなそうると。ブランド好きのあきらさん。
全く違うその魅力が。いつからか少しずつ気になりだした。
指導する立場ってこともあって。 あきらさんは。よくあたしのことを「俺の子」って言った。 「先生。この子俺の子やねん。よろしく。」 「俺の子やからしっかりしてもらわな。」
そんなあきらさんの表現を真似て。 あたしもあきらさんのことを「うちのパパ」って言った。 「うちのパパ見んかった?」 「じゃあパパに聞いてみるわ。」
年は2つしか変わらんのに。社会人4年目のあきらさんは。 あたしよりずっと落ち着いてる感じがして。ほんまにパパって感じやった。 だからあきらさんから見ても。あたしはきっと子どもっぽかったんやと思う。
ポンポンって肩を叩かれたり。頭を撫でられたり。 ちょっとした優しさに。あたしはどんどん支配されていった。 あきらさんのその行動に。さほど深い意味はなさそうやったけど。 勝手にあたしは意識させられて。ひそかにドキドキするようになった。
「手のかかるやつやなぁ。」とか。「お前はほんまにかわいいなぁ。」とか。 「お前には俺がおるから。」とか。「何も心配せんと俺に任せとけ。」とか。 そーゆう調子のいいことを毎日言ってくるのは反則やと思う。 仕事上の関係やって割り切れたらええんやろうけど。 まだそこまでうまくやれへん新人のあたしとしては。ちょっとキツイ。
ずっとそばにいたから。あたしはいつの間にかあきらさんの匂いを覚えた。 大好きなそうるの匂いを忘れかけてるときに。その事実は痛かった。 もしかしたら好きになりかけてるんかもしれん。そう思った。
すごい人やなぁと思って。憧れるのは悪くないと思う。 しゃべれて嬉しいとか。飲みに連れていってもらえて楽しいとか。 そーゆう刺激は仕事においても必要やと思うし。活力にもなるし。 多少あるくらい全然いいと思う。
でも。今そうると微妙になってるあたしとしては。 いつか自分がぐらつきそうな気がして。正直怖い。
だから深入りせんようにしてるのに。あきらさんはどんどん入ってくる。 あたしを分かろうとする。あたしを支えようとする。 1人で立たんでええよって。寄りかかっておいでって。 優しいことをいっぱい言って。あたしを甘えさせようとする。
ちょっと愚痴るとため息をつくそうるを思い出す。 あたしの愚痴を受け止めてくれるあきらさんを思う。
当たり前のようにそうるの方に傾いてた天秤が。ちょっとずつ動き始める。 動いたらあかん。動かんといて。そう思うほどに動いていくのを感じる。 また怖くなる。どうしたらええか分からんくなる。
ねぇそうる。あたしはあんたを嫌いになったわけじゃない。 でも。前ほどあんたが好きじゃなくなった気がする。 毎日のように顔を合わせて。毎日のようにくだらん話をして。 何も考えずに笑っていられたあの頃とは。もう違う。
あたしの回りにあきらさんみたいな人が現れたように。 あんたの回りにも。同じような人がいたって不思議じゃない。 あたし以上にあんたを理解できる人なんておらんって。 以前のあたしなら強気で豪語できたけど。 今は正直。ちゃんとそうるを理解できてるか自信がない。
ねぇそうる。いつからこうなったんやろう。 いつからこんなに弱いあたしになったんやろう。 あたしはあかんところもいっぱいあるけど。あんたの愛に関してだけは。 どこまでも自信に満ち溢れてたはずやったのに。 いつからこんなにも。すべてが不安でたまらんくなったんやろう。
・・・でも不安やとか言いながら。あたしはちゃんと分かってる。 「好きじゃなくなった気がする」なんて言いながら。実はそうでもないこと。 普遍的に。ずーっと一定してあんたを思ってたあたしではないけど。 あんたを忘れる時間が増えた分だけ。あんたを思う時間は強くなった気もする。
ある瞬間。もうあんたのことなんてどうでもよく思えて。 次の瞬間。会いたくて抱き締めたくて死にそうになってる。 要するに不安定な感情。そーゆうことなんやと思う。
ねぇそうる。ぐらぐらする気持ちはしんどいね。 あんたも以前は。もしかしたらこんな気持ちに苦しんでたんかな。 そしてあげく。あたしを裏切るあの事態になったんかな。
あぁ。あたしはあんたを裏切ることにならんようにせんと。 だってどうしたって。やっぱりあんたが必要やから。 どこをどう考えて巡ったところで。あんたを忘れられんから。 あんたを大切にしたいから。そして自分も大切にしたいから。
7日7日。七夕の今日。夜空の星に祈りを込めるよ。 どうかあたしがこれからもあんたを愛せますように。 どうかあんたがこれからもあたしを愛してくれますように。
どんなに揺れても縺れても。切れることのない絆でありますように。
↑実はちょっと好きな顔やったりする・・・ダメなあたし。
*ひとりごと* 久しぶりの日記。どっさり書きすぎた(苦笑)。 書いてるとやっぱりそうるが愛しくなってくる。 どうしてもどうしてもそうるじゃないとあかんのやと思える。 でも普段。目の前にいるあきらさんには弱いあたし。 ちょっとしたことで。勝手にドキドキさせられてたりするし。
どうなんやろう。こーゆうのは普通なことなんかなぁ。 今までそーゆうぐらつきがなかったのが不思議なことなんかなぁ。 |