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子供の頃 よく引っ越しをして
住む土地で 生活が違う事を知った
三時に 英国のカップで 紅茶を愉しむ家
帰りに寄ると 朝の味噌汁がお椀に残されたまま 埃をかぶっている家
でも
ほとんど崖になってる坂を 義経とばかりに段ボールで滑り
薄暗い沼の向こう岸へ 探検隊を組んで
秘密基地を幾つも作っては 合い言葉でわかりあった
日が暮れてもボールを追いかけて ケンカして次の日の朝に仲直りをする
誰かが窓ガラスを割って 誰からともなくみんなで 校長室に謝りに行く
そして
別れ際に 手紙を書くと言いながら 結局何も書けずに次第に離れていく心
確かにみんな 違っていたけれど
それがどれほどのものだっていうんだ
同じ痛みを知らないから わかりあえないなんて
そこになにがみつかるというんだ
煙草の火を消し 新聞をたたみながら
溜息を一つついた
2004年11月28日(日)
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