土地が幾らでもあるように見える田舎でも、隣家との境界線でもめることが珍しくないそうです。ましてや、隙間という隙間を埋め尽くすような街中ではなおさら。 下見に伺った際に、お客さんが裏の畑をさしながら言いました。 「絶対に一歩たりとも、こっちの土地に入ってもらっては困ります。気をつけてくださいね」 お風呂のある裏手側、お客さんの土地は家から約六十センチ、隣の畑との境には低い石積みが一段あるだけです。 ここで普通考えるのは 1.隣の地主さんが非常に煩い人で ちょっとでもゴミが落ちたり、植木の葉っぱが落ちても文句を言ってくる 2.以前にこの境界線のことで揉めた事があって、隣人との仲が険悪 と、まあこのあたりでしょう。 私も、「1かなあ、音とか埃に煩い人だと嫌だなあ」と少し憂鬱な気持ちで予想しておりました。 が、しかし。 翌日、ひょいと畑に現れたこの隣人さん 「なんだい、こっちの畑を歩いてくれたって構わないんだで。道具だって荷物だって、いくらでもこっちを使いましょ」 と言うではありませんか。 ……(−◇−)はいい? 予想1・2はあっさり覆されたのでありました。 3.お客さんの方が実は偏屈 4.お隣さんが自分の土地を使ったても言いという=お客さんにしてみれば自分の土地が狭い、使いずらい事を指摘されているようで嫌な気持ちになる。 (これが業者が入るたびに繰り返されて、内心つもりつもったものがある) いろいろ考えると怖くなってくるので、4を考えたあたりで止めました。 平穏に見える住宅街にも、裏では様々なドラマが……(やめれ
地域柄、という事もあるんでしょうけれど、やはり農家を営んでおられるお客さんのお家に当たる事が結構あるんですが、その度に感心することがあります。 それは、女の人の勤勉ぶり。 や、お嫁さんとかはまあ、居ても手伝わないパターンが今は結構多いんで、主におばあちゃんが対象なんですが、みなさま、ひたすら黙々と働いてらっさるので、感心する事が多いです。 以前にレタス農家のお宅で工事をした時、 朝三時ごろから畑に出て、七時頃に帰ってきて朝食、夕方からまた畑……というパターンでお仕事をされていたんですが、 旦那さんと二人、早朝(というか深夜)から畑に出てらっしゃるのに、帰ってきてから洗濯をしたり、掃除をしたり、出荷用のダンボールをこしらえたり、旦那さんが昼寝をしている横で、休むことなく動き回ってらっしゃる奥さんがいて、心ひそかに感心した事がありました。 んで、今回は多角的に農業をやられているお宅で、今の時期は花卉の出荷をされていたんですが。 朝、八時半頃にお伺いすると、お婆ちゃんが納屋の一角に座って、採ってきた花の余分な枝を落とす作業をしていらっしゃいます。 お昼近くになって、ふと見ると朝と同じ姿勢のまま、ぱちんぱちんと鋏を動かしてらっしゃいます。 そして夕方六時、帰りの挨拶をする時も、同じ場所で座ってぱちんぱちん……。 十時三時にちょっとお茶を飲むのと、お昼ご飯の時間以外は、ずーーーーっと同じ場所に腰掛けておんなじ作業を続けてるんですよね……。 もちろん、平日も土曜も日曜も、関係なく、工事の間中ずーーーっと。 んで、ラジオをかけるでもなく、誰かとおしゃべりをするでもなく、本当に黙って黙々とお仕事。 お爺ちゃんのほうは、何だかんだと出たり入ったり、集まりがあるって出て行ったり、気づくと居ない事が多いのに(笑 なんというかね、一種畏敬の念を抱かせる光景でありましたよ。 確かに生きて行くことは、イコール仕事することでもあるんですが。 明日も明後日も、あの花の時期が終わるまで、お婆ちゃんはあの場所でじーっと座って同じ事を続けるわけですよ。 で、花の時期が終わったら終わったで、あのお婆ちゃんはきっと違う仕事を黙々としてるんだろうというのが、想像できたるんですよ。 お仕事だからやれって言われても、絶対に私には出来ません。 きっと、出たり入ったりする旦那さんに文句を言ったり、ぶらぶらしているお嫁さんに文句言ったり、途中で投げ出したりしちゃうに違いない(苦笑 そういう感情から離れた場所で、静かに時間を紡いでいたお婆ちゃんは、やっぱり凄いなあ、と、つくづく思うのであります。
その昔(いつだよ)月刊誌の星占いのページに、「今月のバイオリズム」とか書いてあった事があったような記憶があるんですが、あれは一体何の雑誌だったでしょう。 記憶を探っても思い出せません。雨宮です(謎) とまあ、そんな前置きはさておき。 何をやってもドツボにはまる時期、というのはあるような気がします。 事務仕事の人なら、何故か伝票の計算が合わない、とか。 単純作業の人でも、普段なら絶対ミスしない作業を間違えてしまう、とか。 ええ、そうです。 私、どうやらそういう時期らしくてですねえ。 やたらと怪我をいたしております。 なんで両面テープを貼ってるだけで、手が傷だらけになりますかねえ? 換えたばっかりのカッターの刃で、ダンボールと一緒に手を切りますかねえ? 鋸は、手を引く道具じゃありませんがねえ? ……と、こんな感じで、ここのところ、自分を問い詰める瞬間で一杯です。 お客さんの家の玄関先に血の跡をつけてくる女、とか笑ってる場合じゃありません。 なんて言えばいいのか、身体と気持ちの歯車が微妙にずれて回っている、そんな状況なんでしょうかねえ。 今日なんて、ダンボールを車に積みこむだけの作業なのに、終わってみれば顔に切り傷をこしらえておりました。 ダンボールで怪我をするなんて、思いもしなかったですよ。まったくもう。 明日からしばらくお休みなんですが、その間に普通の状態に戻ってれば良いなあ、なんて思っております。 ていうか、休み中に遊びに行った先で怪我なんて、洒落にならないですって。
新しいお仕事で必要になったので、墨出しレーザー、それも縦横同時に出るものを購入いたしました。 これは解る方は解るんですが、結構高いお買い物です。 それこそ清水の舞台から飛び降りる気持ちで、えいやっと買ったんですよ。 それを建材屋の配送の人が、留守の間に配達してくれたんですがね。 箱の上下が逆さまで置いてありました。 あのあのっ。 一応十万ちかい買い物な訳ですが! 留守なので物置の中に入れておいてくれとは言いましたが、決して犬走りの上に放置していけとは言ってないんですが! てか、天地無用なんですが!! ……(涙) 箱を開けずに、速攻でメーカーに確認したところ「交換ということでお願いします。うちから、建材屋の方に連絡を入れますので」 との返事でした。 交換って言っても、結局は建材屋が自腹を切らなければいけないわけで、営業さんに泣きつかれたりしたもんで、修理してくれれば良いって事で今回は収めたんですよ。(結局、あんまり怒れないヘタレって奴ですがな) しかーし。 今日、件の配送担当クンに言われました。 「上下逆さにしちゃいけないなんて、どこにも書いてないし解んないっすよねえ。仕方がないっすよねえ」 をい。 天地無用と書いてあろうが。 ↑↑ こういうマークが書いてあろうが。 天地無用ってのは、天地入れ替えてもOKって事じゃないぞー。 てか、お前は他の材料も箱を逆さにして置いてくるのかーー。 と、怒る気力すら失い、その場に崩れ落ちたくなった雨宮でありました。 教育に、少々の痛い目は必要かもしれません。 やはり配送君に自腹を切らせて新品に交換しておけば良かった……! てか建材屋さん、少し社員教育を考えてください(切実)
台風の当たり年の上、浅間山は噴火するし、天災の当たり年ですか? 個人的には更に春ごろから、人災とでも言うべきごたごたに巻き込まれてたりして、ちと恨めしい限りです。 天の神様がいるなら、なんとかしてくれよっ。ホントに。 (いや人災の部分に関しては、自分で避けるしかないんでしょうけど…) ともあれ、浅間の噴火は大したこと無くて本当に良かったですよ。 小学生の頃にも噴火をして、その時は当時住んでいた松本にまで灰が降ってきて、車が真っ白になってたのを覚えてます。 今回は風向きが逆だったらしく、上田では全然噴火した形跡さえないですねー。 このまま、沈静化してくれれば良いんですけれど。 話は変わって。 春先から転職活動……というか元請さんを変えるためにイロイロと動いてました。 その過程では、やっぱり営業職の人は信用できん(営業の人ごめんなさい)と思うような事件があったり、器の大きさとか小ささとか考えさせられたり、そりゃまあイロイロなことがありました。 雨宮としては、何はさておき嘘をつくことだけはタブーだと思ってます。 少なくとも、金が絡むことに関してはね。 別に守銭奴だからそう言うのではなく、元請としてでも雇用主としてでも、誰か他人を使うということは、その相手の生計の一端に責任が生じることだと思うわけですよ。 その事を考えずに、とりあえず仕事だけはしてほしい、でも金銭的な保証はできないし、月の労働日数も保障できないつうのは、そりゃ通用しないでしょう。 夫婦二人での一日仕事、日当払うからって言ってたのに蓋を開けたら一万円ってアナタ、馬鹿にしてますか? 「じつはあの仕事、一万五千にしかならないんだ」って! それは最初から解ってた事でしょうが! なら、身内でやれヨ! もっと大きな仕事があるんだから、そっちを回せって! ……ぜいぜい。 とまあ、そんなこんなが四ヶ月ちかく続いて、結局、いわゆるメーカー系の子会社さんとお付き合いすることになりました。 といっても、この子会社さんも立ち上げたばかりらしく、まだ仕事の流れが完成されてなくて、右往左往してる感じがちらほら。 契約して第一号の仕事をするにあたって、支店と営業所から監督が二人、雨宮たちの仕事をチェックしに来たんですが。 三時に缶ジュースを勧めたら、支店の監督(上司)が「お構いなく」って固辞してるその横で、営業所の(新人)監督さんが「いただきまーす」と速攻でゴクゴク飲み始めたのには参りました。 ある意味大物の、この新人監督さんが雨宮の担当になるんですが……。 楽しく仕事ができそう、です(笑
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