スナックおのれ
毛。



 読書感想文の履歴書。

 小学校の頃、読書感想文の本を首尾良く選ぶことができませんでした。そんな困り果てた本の中でも、特に書きにくかったのが「やさしいたんぽぽ」。物語は、子猫を捨てるよう言われた女の子が光るたんぽぽと出会い、子猫を捨てられた動物たちが住む光の国へと見送る話。当時の私は、ページ数が少ないから楽に読めるとか、絵がきれい、とかそんな単純な理由で選んだんでしょう。そんなぐうたらだから、困り果てるわけです。
 困った私。しかも読書感想文が大の苦手。そうなると、変だなあ、と思いながらもあらすじで3枚をうめるわけです。そもそも当時の私は気づいていたはず。身の回りにあふれている動物を捨てる殺す話から、光の国のあやしさに。笑顔で子猫を見送った女の子に。実は「?」なたんぽぽに。それをそのままわからないと書けず、良い子ぶろうとした私。今もそれが続いているような気がしてなりません。

2006年10月29日(日)
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