満たされなかった気持ち。 |
ヒーリングにて。
母親にかけて欲しかった言葉は何かと、考えていた。
そのちょっと前、目をつぶって他の事に思いをめぐらせている時、
どこかで子供の声がした。
それはお母さんを呼ぶ男の子の声だった。
お母さんは忙しくてなかなか返事をしてくれないらしく、
その子は何度も呼んでいた。
少し経って、お母さんが出てきて何かをしゃべっていたようだ。
その時、私は悲しくなって『いいなぁ〜。』と思った。
遠慮無しにお母さんの事をああやって何度も呼べるなんて。
もし私があの子と同じ事をしたら、母親は『うるさい!』と言って、
イライラした顔で、何度も呼ぶんじゃない、忙しいんだからと怒るだろう。
今でも、私は母の今の状態、機嫌をまず観察してから声をかける。
不用意に声をかけると、不機嫌な声で返答され悲しくなるから。
母親にかけて欲しかった言葉は、笑いながら『な〜に?』だった。
それから『良かったね。』だった。
それをヒーラーさんに言ってもらっているうちに、
私の中に浮かんできたのは幼稚園の頃の私だった。
身体は弱かったけど、活発で明るくておしゃべりで気が強くて。
周りのことなんてぜんぜん気にしてない、ワガママな子供だったと思う。
でもその子が、お母さんにブランコを押して欲しいと言った。
一緒にブランコで遊んで、お母さんと一緒に嬉しそうに家に帰っていった。
帰る前に、私に『楽しかったよ。』って言ってから。
母は人付き合いが苦手で、公園デビューをしない人だったらしい。
小さい頃から、私はいつも一人で公園に行っていたと聞いた。
自分では楽しく遊んでいた事しか思い出せないのに、
その子はお母さんと一緒に遊びたかったと言った。
とても意外で、不思議な気持ちがした。
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2003年05月31日(土)
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